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蚊帳の中に……
母が中学生のころ、いろんな事情により母は上の姉(私の叔母)と暮らしていた。
ちなみにこの上の姉とは18歳違う。
姉 義兄 甥との4人暮らし。
ある夏のことだった。
昔は今みたいにア〇スノーマットなんて無い時代だから、夜は[蚊帳(かや)]という網のようなものを天井から吊し、蚊よけにしていた。
ある日行商人が[青色の蚊帳]を売りに来ていて、蚊帳は[緑]がほとんどメインだったから母は欲しくなり駄々をこね無理やり買ってもらった。
ちょうど同じころ、親戚が急死した。
仲の良かった本家の跡取り息子で年は20代後半、母を妹のように可愛がってくれていた。
母は、葬式に行かなかった。
姉にも
「お前ぇ一番仲良かったべ、行ってやんねと可愛そうだべ」と言われたが、行かなかった。
私も話を聞いていて「何で?」と思い聞いたみたが、母は「何となく行きたくなかったんだ」としか言わない。
とにかく、何十年と誰にも言えなかった恐ろしい体験を、その数日後の夜にしてしまうのだった。
ちなみにこの上の姉とは18歳違う。
姉 義兄 甥との4人暮らし。
ある夏のことだった。
昔は今みたいにア〇スノーマットなんて無い時代だから、夜は[蚊帳(かや)]という網のようなものを天井から吊し、蚊よけにしていた。
ある日行商人が[青色の蚊帳]を売りに来ていて、蚊帳は[緑]がほとんどメインだったから母は欲しくなり駄々をこね無理やり買ってもらった。
ちょうど同じころ、親戚が急死した。
仲の良かった本家の跡取り息子で年は20代後半、母を妹のように可愛がってくれていた。
母は、葬式に行かなかった。
姉にも
「お前ぇ一番仲良かったべ、行ってやんねと可愛そうだべ」と言われたが、行かなかった。
私も話を聞いていて「何で?」と思い聞いたみたが、母は「何となく行きたくなかったんだ」としか言わない。
とにかく、何十年と誰にも言えなかった恐ろしい体験を、その数日後の夜にしてしまうのだった。
更新日:2010-02-18 04:28:22