｢どうしたんだろ？何だろ？｣
そう思っていると、母が急ぎ足でこちらに向かってきているのが見えた。

息切れして苦しそうだ…
｢大丈夫！？｣
私は急ぎ走り寄った。


｢…今の前歩いてたあの男、あの車とグルだよ｣

｢え？｣


…その歩いていた男性は携帯で話しながら歩いていたのだが…
｢今日はダメだ、人がいる。ばばぁがいるしよ…ああ、やめだ｣


｢そう言い終わるとその男この道入ってさ、車も入ってったよ……｣そう母は言った。


その日の夕方、母には突然に視えてしまったそうだ。
私が男たちに車でさらわれ暴行されるシーンが………


サーッと血の気が引いた……



この1年後ぐらいの話…
前述の｢白蛇｣にて、女性が暴行を受けたことを書いたけれど…
場所はまさにこの近くで(50ﾒｰﾀｰ先ぐらい)
車でさらわれた場所は、まさにこの道だった。


母に感謝しながらも、その女性を想うと何だかやるせない気持ちでいっぱいになる……