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サーカディアン・ウォッチ社

挿絵 550*450

(画像はhttp://www.futuristspeaker.com/page/2/より)

 サーカディアン・ウォッチ社は2050年、時間生物学の研究者、
黒野梅雄博士によって興された。彼は体内時計の研究を通じて、
時計に支配された社会に、疑問を抱くようになった。そして、人の
リズムと自然のリズムを同調させるためのシステムを開発、それ
をサーカディアン・ウォッチという腕時計に組み込むことに成功した。

  サーカディアン・ウォッチを装着すると、その人の体温や心拍数、
発汗量の変化、そして汗から得られる体液成分を解析することが出
来る。そしてそれらの情報を元に、いつ休息すれば良いか、食事は
何をとれば良いか、運動は何をどれくらいすれば良いかを、教えて
くれるのである。

  このシステムはやがて社会全体に取り入れられるようになり、
メガ・サーカデイアン・サーバーが開発された。これは例えば、いつ、
どの人間にどういう仕事をしてもらうのが最適か、を提示することが
出来る。これを利用することで個人に無理がなく社会が潤滑に機能
するシステムが、可能となったのだ。

  現在の巨大空中都市群は、そのサーカディアン・システムを具現
化した集大成とも言える。

  原野イオはそのサーカディアン・ウォッチ社の技術者なのだ。しかし、
笹部雄飛朗がなぜ彼に目をつけたのか、彼は単なる技術者に過ぎない。
しかも、問題だらけの男なのだ。

更新日:2011-03-06 16:17:50