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第三章-犠牲

『空ッ!来るよ!』

---グワアアアァァァッ!!

シルフの叫び声と共に、魔獣(モンスター)が空に襲い掛かって来た。
しかし空は・・・・。
「---はっ!」
小さく息を吐き、自身の周りに風の渦巻きを発生させる。
そして魔獣の爪が、空に襲い掛かって来た。
だが・・・・。

バサアァァァ---ッ!!

---グワァァッ!?

魔獣は吹き飛ばされた。
空の周りに吹いていた風に、吹き飛ばされたのだ。
魔獣自身も驚いた声をしていたし、空の周りに居た先生達も目を剥く。
『流石空ぁ!』
「いいや、まだだよ。シルフ。」
そう空がシルフに言うと、木々を倒して倒れていた魔獣が、むくっと起き上がった。
まだ生きているようだ。
『わぉ。意外とタフなんだねぇ。』
シルフが、緊張感なんて全く無い声で笑う。
しかし魔獣も本格的に怒ったみたいで、犬の遠吠えみたいに、

---グオオオオォォォォ---ッ!!

と吠えると、ドドドッ!!と砂埃をたてて空に突進して来た。




更新日:2010-05-20 17:04:27

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