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第五章 闇を越え

「火演隊、見事だったな。第一発見は?」
板橋中佐は訊く。
「自分であります。しかし、私は針路変更した原田隊長について行って、そこで偶々先に見つけたのであります。」
健一はそう答える。
「じゃあ貴様なのか?高雄」
中佐はこちらを向いた。
声は怖いが、顔は嬉しそうだ。
「いえ、私でも御座いません。中佐閣下。」
「では、一体誰なんだ?」
「凛・・・であります。」

一瞬だが、その場が凍りついた。

『はぁ!!!???』
二人が同時に声を上げた――。

更新日:2010-01-04 21:58:46

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