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信頼には、応えなければならない。

わたしの仕事は、都内某デパートで働くアパレル販売員です。
最近、マスコミ等でとみに言われていますけれども、百貨店業界はこの不況のあおりをモロに受けて、大変厳しい状況です。
わたしの職場はデパートですけれども、わたしは百貨店の社員ではありません。
お客様の立場から見れば、みんなデパートの販売員。でも、実は売場に立っている販売員の多くは、デパートの社員ではありません。
各ショップのメーカーから派遣されて来る販売員達なのです。
その雇用形態も、実に様々です。メーカーに直接雇われている正社員(でも、今は殆どが契約社員ですね)もいれば、パート・アルバイト、更には委託販売員まで…。
わたしの場合はマネキンと言って、いわゆる販売員の派遣社員みたいなものです。
今まで、いろんなアパレルブランド(メーカー)を経験してきました。
みんな同じ、洋服を売る仕事に違いはないのですが、やっぱりそれぞれ‘社風’っていうのがありますね。

諸事情により、今月いっぱいでわたしの現在働いているショップが撤退することになっています。
こういうご時勢ですから、自分も来月から失業だなぁ、次を探さなくちゃ!…なんて思っていました。
だって、自分は‘派遣’ですからね。雇っている側(アパレルメーカー)からすれば、わたしの再就職先を世話する義理も必要も無い訳です。
わたし自身、そういうものだと思っていましたし、まわり(同じマネキン)の状況や、実際わたしの今までお世話になった会社の殆どがそんな感じでした。
わたしは‘失われた十年(いわゆる就職氷河期)’の世代ではありません。わたしが‘マネキン(派遣)’になっているのは、わたし自身の意思です。わたしが‘正社員’を避けてきたのは、基本的に会社に縛られたくなかったから。自分の人生を預けるに足る(と思える)会社に出会わなかったからです。
販売業は、全て数字(売上げ)の、シビアですがとても分かりやすい世界とも言えます。逆に言えば、‘販売力’さえあれば何処かしら雇ってくれる。(もちろん、人間関係も大切ですよ!)
はじめは、(こういうご時勢で)厳しいから、あんまり(次に勤める売場を)期待しないでくれ…って言われていました。現在の会社の‘社風’は何となく自分に合っているような気がしていたので、ちょっと残念な気もしていました。でも、仕方の無いことです。それでも構わないと思っていました。そもそも、そういう契約なのですから。
今の担当している(メーカーの)営業さんが物凄く尽力してくれたのが分かります。
わざわざ、わたし如きの為に、次の職場(売場)を探してくれたのです!

とにかく、信頼には応えなければならない…と思います。


更新日:2010-01-25 13:08:21

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