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ミッション4 闇を浄化

本山に着いた。車が止まると、珠代ちゃんが目を覚ました。

「着いたよ。」

悟くんがそう言った。

屋敷の中から、ノエルさんと葉月ちゃんが現れた。車の音が聞こえたようだ。

「星野さん!!」

葉月ちゃんが、そう大きな声で言いながら走ってきた。私が後部座席のドアを開けて顔を出すと、

「星野さん!無事だったんですね~~!良かった~~!」

と抱きついてきた。

昴くんが、車から降りると、

「昴くん、高い次元の方?」

と、ノエルさんが聞いてきた。

「はい、そうです。」

「そう・・。良かったわ。」

ノエルさんは、とても静かに微笑んだ。これは、高い次元のノエルさんの表情だ。

「昴くん。ひかりさん。それに珠代さん、よく来たね。」

白河さんが、ゆっくりと屋敷から出てきて、そう言った。

「白河さん・・・。」

白河さんの表情も穏やかで、光を出して包んでくれ、とても安心できた。

ただ、珠代ちゃんだけが、戸惑ってしまっていて、昴くんにべったりとはりついていた。

「本当に、ここ大丈夫なの?」

青ざめた顔で、昴くんにそう聞いていた。

「大丈夫だよ。みんな仲間だから。」

「仲間?じゃ、星野建設の娘は?」

珠代ちゃんがそう言いかけたときに、ノエルさんが、

「珠代さん、まだ、低い次元のあなたなのね・・・。」

と、珠代さんの方を向いてそう言った。

「低い次元って何?」

「・・・・・。まあ、いいわ。さ、みなさん中にどうぞ。」

ノエルさんはまた、静かに微笑み、私たちに中に入るよう促した。

珠代ちゃんは相変わらず、昴くんにべったりとくっついたままだったが、不思議と嫉妬心は起きてこなかった。昴くんは、そんな珠代ちゃんに話しかけるわけでもなく、だからといって、拒否するわけでもなかった。

屋敷の中は、とても静かだった。静寂さがあたり1面に漂っていた。

「静かですね・・。」

それを昴くんも感じたのか、そうノエルさんに聞いた。

「年末ですもの。訪れる人もいなくて・・・。」

「ああ・・そうですよね。」

昴くんは、静かにそう答えた。

大きな和室にみんなで入ると、そこには流音さんもいた。

「ひかりさん・・・、良かったわ。無事だったのね・・・。」

流音さんは、私を見て、ほっとした顔をした。

「昴くんも、落ち着いてて・・・、高い波動の昴くんなのね。」

流音さんの言葉に、昴くんはこっくりとうなづいた。

「やっと、みんな揃いましたね。」

白河さんがそう言って、腰を下ろした。私たちもその場に、座った。

相変わらず、昴くんにひっついたままの珠代ちゃんは、落ち着かないように部屋を、きょろきょろと見回していた。

「さて・・・、昴くんとひかりさんは、ミッションを一つクリアーしたと思いますが・・・、でも、まだこちらの次元のあなたたちの、負のエネルギーが浄化されたわけではないようですね。」

ノエルさんが、私たちを見ながら、そう言った。

「・・・はい。自分の心の奥に、闇のエネルギーが潜んでいるのがわかります。」

昴くんが、そう答えた。

更新日:2009-12-11 08:41:09

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