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体育祭!

楓を仲間に迎え入れて、約2ヶ月が経った。
最初はギクシャクした関係だったが、今はもうほとんど抵抗無く、楓と接する事ができている。
まぁ、最初の頃は俺がギクシャクしまくって新婚か! ってツッコミを頂いたこともあったけど。
そんな事を言ってくれる仲間でよかった。
結局は俺が一人で楓を遠ざけてただけだったんだな。・・・分かってた事だけど。
しかし、今はそんな過ぎた事どーだっていい。
俺は机に広げられた紙を見て思う。

・・・納得いかねぇ。
俺のこの理不尽な怒りの矛先は琢弥に向いていた。
「なぁ」
「んー?」
この上なく関心が無さそうに琢弥は答える。
「前から思ってたんだけど、なんでお前はこんなに頭いいの?」
机の上に広げられた紙の正体。それはテスト用紙だ。
俺の点数は正に平均点そのもの。いや、俺の点数がテスト平均そのものだ! と言わんばかりの平凡っぷりなんだが。
琢弥ときたら・・・。
「いやいやー、日々の鍛錬の賜物ですわ」
国語100点、数学100点、社会100点・・・エトセトラエトセトラ・・・。
鍛錬か、なかなかいい言葉だとは思うが、しかし! 俺は琢弥が勉強をしてる姿なんて一秒も見た事がない!
授業中もいっつも寝てるくせに。
俺はそんな疑問をそのまま琢弥に返す。
「嘘つけ。いつ鍛錬してるんだよ」
すると琢弥はもったいぶって、『内緒』なんて答えてきた。
しかもやけに上機嫌に、わざと気持ち悪いように答えてきた。
あー、忌々しい。
琢弥とそんなやり取りをしてる時、明日がこれでもかと言わんばかりのテンションで駆け寄ってきた。
「おーい! 稔っ!」
「んあ?」
俺は自分でも変な声と分かるくらい、暢気な返事を返した。
「聞いてよ聞いてよ!」
そんな俺の暢気さも気にならないのか、明日はいつもより更にハイテンションで俺に接してくる。
俺はそれに、どうしたんだ? と答えると、明日は一枚の答案用紙を俺に見せ付けてきた。
なんだ? 明日の事だから、どうせ赤点を免れたとか、その程度だろ。なんて思いながら答案用紙を見た俺は、固まった。
・・・100点?
俺は目をゴシゴシとこすって、もう一度名前と点数を確認する。
『木下 明日 100点』
ば、馬鹿な・・・。間違いなく100点だ・・・。
このテストは少し独特で、全ての問題が二択方式なんだけど・・・。
驚きに染まる俺に、明日はどうよ! なんて自慢げな顔で、ふんぞり返っている。
「かんにんぐ?」
俺は咄嗟に出た言葉に、しまったと思う間もなく・・・。
「んな訳あるかー!」
どかんと頭にゲンコツを喰らってしまった。
ふぅ・・・。燃え尽きたぜ・・・、真っ白にな・・・。
明日の怒りに触れた俺は、真っ白な消し炭にされてしまった。
「もう! なんでそんな馬鹿な事しか言えないかなぁ? 日々の鍛錬の賜物でしょ!」
どっかで聞いた台詞だな・・・。
俺は薄れゆく意識の中で、そんな事を思った。
「大袈裟なのよ」
はい、すいません。

更新日:2009-11-07 00:52:42

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