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第七話 秘密
夕飯後、私がお風呂から上がると、久遠から一通のメールが来ていた。
送信時刻を見ると、それは10分ほど前に届いた様だった。
『今日は、本当にありがとう!
明日もし予定がなければ、ちょっとでいいから家に来れないかな?
また、色々教えて欲しいんだけど。』
それを見た私は、すぐに返信を返した。
『OKで~す!
じゃあ、4時くらいに行くね(^^)』
これで、大丈夫よね?
…でも、ちょっと馴れ馴れしかったかな?
明日も、彼に逢えるんだ…。
その瞬間、自分の今思ったことに驚いた。
アシタモ、カレニ アエル…?
彼はただ、この能力のコントロールの方法が知りたくて、私にメールを送ってきただけのに。
私は彼に、一体何を期待しているというんだろう?
明日彼に逢う時は、本当に注意しないといけない。
そうしないと、私の中の何かが壊れてしまう気がする。
…私はそれが、とても怖かった。
次の日の朝、学校に着くと、案の定ルナと雪菜が待ち構えていた。
私は彼女達の本音を聞くのが怖くて、また心に鍵を掛けた。
「ちょっと、ゆららっ!昨日のあれは、どういう事な訳っ!?」
雪菜が、物凄い勢いで私に詰め寄る。
「…実は彼に昨日、告白されちゃったんだよね。」
久遠との打ち合わせ通り、私は彼女達に対して嘘を吐いた。
「告白って…。あんた、彼と知り合いだったのっ!?」
今度はルナが驚いた様に、私に聞いた。
「…ううん。彼、私に一目惚れしちゃったんだって。」
その言葉を聞いた二人は、大きく目を見開き、唖然とした表情でこちらを凝視している。
…ああもう、ホントなんでこんな嘘を吐かなきゃいけないんだろう?
そんな顔しなくても、わかってるわよっ!
どうぜ、有り得ないって思ってるんでしょうっ!?
その通り、そんな事有り得ないし、こんなの嘘に決まってるじゃないのっ!
しかし、意外にもルナはすぐに落ち着きを取り戻し、言った。
「…で、返事はしたの?」
雪菜も、興味深々といった感じで、私の方を見詰めている。
「うん。彼と…。久遠と、付き合うことになった。」
私がそう答えると、二人は顔を見合わせて、見事に声を揃え、絶叫した。
「ええぇぇぇぇぇぇぇえっ!?」
「…悪い?」
半ば自棄糞で聞くと、雪菜が今度はニヤニヤしながら言った。
「べっつに~!でも奥手のゆららが、OKするとはね~…。」
それに続き、満面の笑みを浮かべてルナも言った。
「でも、彼、超かっこ良かったよね~♪今度、紹介してよねっ!」
多分私の顔は、もう真っ赤だ。
「ま、とにかく、おめでとう!」
二人はそう言うと、私の肩をぽんっと叩いた。
本当は、嘘の恋人なんだけどね…。
私の胸は、またしてもチクリと痛んだけれど、彼女達には気付かれないよう、にっこりと笑って言った。
「ありがとう!今度、紹介するね!」
送信時刻を見ると、それは10分ほど前に届いた様だった。
『今日は、本当にありがとう!
明日もし予定がなければ、ちょっとでいいから家に来れないかな?
また、色々教えて欲しいんだけど。』
それを見た私は、すぐに返信を返した。
『OKで~す!
じゃあ、4時くらいに行くね(^^)』
これで、大丈夫よね?
…でも、ちょっと馴れ馴れしかったかな?
明日も、彼に逢えるんだ…。
その瞬間、自分の今思ったことに驚いた。
アシタモ、カレニ アエル…?
彼はただ、この能力のコントロールの方法が知りたくて、私にメールを送ってきただけのに。
私は彼に、一体何を期待しているというんだろう?
明日彼に逢う時は、本当に注意しないといけない。
そうしないと、私の中の何かが壊れてしまう気がする。
…私はそれが、とても怖かった。
次の日の朝、学校に着くと、案の定ルナと雪菜が待ち構えていた。
私は彼女達の本音を聞くのが怖くて、また心に鍵を掛けた。
「ちょっと、ゆららっ!昨日のあれは、どういう事な訳っ!?」
雪菜が、物凄い勢いで私に詰め寄る。
「…実は彼に昨日、告白されちゃったんだよね。」
久遠との打ち合わせ通り、私は彼女達に対して嘘を吐いた。
「告白って…。あんた、彼と知り合いだったのっ!?」
今度はルナが驚いた様に、私に聞いた。
「…ううん。彼、私に一目惚れしちゃったんだって。」
その言葉を聞いた二人は、大きく目を見開き、唖然とした表情でこちらを凝視している。
…ああもう、ホントなんでこんな嘘を吐かなきゃいけないんだろう?
そんな顔しなくても、わかってるわよっ!
どうぜ、有り得ないって思ってるんでしょうっ!?
その通り、そんな事有り得ないし、こんなの嘘に決まってるじゃないのっ!
しかし、意外にもルナはすぐに落ち着きを取り戻し、言った。
「…で、返事はしたの?」
雪菜も、興味深々といった感じで、私の方を見詰めている。
「うん。彼と…。久遠と、付き合うことになった。」
私がそう答えると、二人は顔を見合わせて、見事に声を揃え、絶叫した。
「ええぇぇぇぇぇぇぇえっ!?」
「…悪い?」
半ば自棄糞で聞くと、雪菜が今度はニヤニヤしながら言った。
「べっつに~!でも奥手のゆららが、OKするとはね~…。」
それに続き、満面の笑みを浮かべてルナも言った。
「でも、彼、超かっこ良かったよね~♪今度、紹介してよねっ!」
多分私の顔は、もう真っ赤だ。
「ま、とにかく、おめでとう!」
二人はそう言うと、私の肩をぽんっと叩いた。
本当は、嘘の恋人なんだけどね…。
私の胸は、またしてもチクリと痛んだけれど、彼女達には気付かれないよう、にっこりと笑って言った。
「ありがとう!今度、紹介するね!」
更新日:2010-07-13 13:20:28