- 11 / 75 ページ
カウントダウン
部屋のドアがノックされた。
「おにい、もうすぐカウントダウンだから、リビングにおいでって、ママが」
さゆりが呼びに来た。
さゆりは、ぼくのことを”おにい”と呼んでいる。
「わかった、すぐ行く」
ぼくは、一旦日記を閉じ、リビングに向かった。
リビングには、既にみんな揃っていて、テレビを観ながら、カウントダウンの瞬間を待っていた。
「10・9・8・7・・・3・2・1 明けましておめでとうございます!」
テレビから、派手なアナウンスと何発も盛大に打ち上げられた花火の音が、響き渡る。
親父が、みんなの方を向きながら、
「今年も、みんな元気で、楽しくやろうな。
さゆりは、高校受験だけど、風邪を引かないよう気を付けろよ」
「ハ~イ! がんばりまーす」
さゆりが、とびきり調子のいい声で答える。
「明日の901、よろしくね!」
プッシュも忘れない。
こいつは間違いなく、合格するだろう。
遠くから、除夜の鐘が聞こえる。
ぼくは庭に出て、新鮮な空気を目一杯吸い込んだ。
霞がかった月が、ぼんやりと夜空を照らしていた。
「おにい、もうすぐカウントダウンだから、リビングにおいでって、ママが」
さゆりが呼びに来た。
さゆりは、ぼくのことを”おにい”と呼んでいる。
「わかった、すぐ行く」
ぼくは、一旦日記を閉じ、リビングに向かった。
リビングには、既にみんな揃っていて、テレビを観ながら、カウントダウンの瞬間を待っていた。
「10・9・8・7・・・3・2・1 明けましておめでとうございます!」
テレビから、派手なアナウンスと何発も盛大に打ち上げられた花火の音が、響き渡る。
親父が、みんなの方を向きながら、
「今年も、みんな元気で、楽しくやろうな。
さゆりは、高校受験だけど、風邪を引かないよう気を付けろよ」
「ハ~イ! がんばりまーす」
さゆりが、とびきり調子のいい声で答える。
「明日の901、よろしくね!」
プッシュも忘れない。
こいつは間違いなく、合格するだろう。
遠くから、除夜の鐘が聞こえる。
ぼくは庭に出て、新鮮な空気を目一杯吸い込んだ。
霞がかった月が、ぼんやりと夜空を照らしていた。
更新日:2009-11-18 15:56:25