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買物

その日の朝
「財布よし、中身よし・・・その他諸々よし!」
いくか
「よっす」
「おはよう」
ティナとあいさつを交わす
時間は午前8時36分
朝食を済ませたりしたら
時間が結構かかると思っていたがそうでもなかった
「ちょっと早いが行くか」
「市やお店が始めるの10時からだからちょうど良いかもね」
「それでもまだ気が早いがな」
白い息を吐きながら寮の玄関を後にする
寮からさほど離れていない通りのわきに
船の乗り場がある
海に浮く船ではなく空を飛ぶ飛行船のような船だ
「杖とかで飛んでいければもっと早くつくんだけどなぁ・・・」
「仕方ないわよあの辺りは交通規制が厳しいから学生の身分じゃ、ね」
そう、レイガンは航空都市
名前の通り色々な船が行き来している
そのため個人的にレイガンまで杖やほうきで飛んでいくには
それなりの許可が必要になる
「時間は・・・お、もう来るみたいだな」
「時間通りなんて珍しいわね」
ゴォォォォオオオオオ
目の前の停泊所に中型の船が停泊する
「ホント久々だな買い物するためにここを出るのも」
「楽しみね」
ホント楽しみー!って感じを隠しきれていないティナ
船に乗り込み適当な場所に座る
「楽しみすぎて眠れなかったか?」
「子供じゃないんだから!そんなわけないわよ!」
あーこりゃ絶対楽しみすぎて中々寝付けなかった感じですね
「朝っぱらからうるさいぞ」
ちょっとニヤニヤしながら注意する
乗客は俺ら二人以外いないのだがな
「もうっ!」
微妙に拗ねてしまったようだ
「悪い悪い、俺も久々だからテンション上がってるんだよ」
それは事実だ
「プレゼントは何にしようかしらね」
「イメージ湧かないから実際見に行ってみるんだろ?」
「それはそうだけどさ、あんたレイドの好きなものとか知らないの?」
「知らないわけがない、何年一緒だと思ってるんだよ」
あいつは結構渋い趣味がある
「漬物なんてあげると絶対喜ぶぜ」
「し、渋いわね」
「はっきり言ってジジくさい」
なんで漬物なんだ?
たまに貰うやつはおいしいけど
「それじゃあユウの欲しそうなものとか分かるか?」
「そうね・・・今までは簡単なメッセージカードとお花とか贈ってたけど」
「もうちょっと捻った何かをあげたいよな」
「つくまでにちょっと考えとくわ」
寮の駅からレイガンまでは約1時間程度でつく
そんなに離れてはいないが
徒歩で行くにはちと辛く
船で行くと途中で停留するから1時間程度
一番早いのはやっぱり自分で飛んでいくことなんだよな
それからレイガンにつくまでの時間はティナと二人へのプレゼントのことや
いつもどおりの話をしたりして時間を潰していた

更新日:2009-10-17 23:45:16

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