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小説

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手淫

相も変わらず、枕で快楽を味わう日々続いている。
もう3月になり、もう少しで小学校の卒業式。

その日は、肌寒かったが春の訪れを思わせるような良い天気になり、友人の美奈子の家に遊びに行く為に、自転車に乗りいつもの道を走っていた。
偶然、道の隅のごみ収集の場所に捨てられていた本の束を見つけた。通り過ぎるほんの一瞬見ただけだったので、良く分からなかったが、エッチな本であることはなんとなく分かった。
気にはなったが、白昼でもあり人目も気になったので、そのまま美奈子の家に向かった。

美奈子とのおしゃべりをして楽しんでいたが、どうにも、さっきに本が気になった。
それでも、時間が経つに連れて、本のことを忘れていた。
気が付くと18時を回っていた。

「あっ、いけない!もう、帰るね。」

美奈子とバイバイして帰路についた。寒い・・・凍えながら自転車をこいでいると、先ほどのごみ収集場所の前を通り過ぎた。

ギィィィ!

ブレーキをかけて止まる私。
通り過ぎる瞬間まで忘れていたが、ごみ収集の看板を見て思い出した。キョロキョロと周囲を確認したが、誰もいない。
私は、自転車を道路の脇に止めて、その本の元に駆け寄った。ごみ収集所は幸い、1mほどのコンクリートの壁で三方を覆われており、私は周囲から見えないようにと、屈んだ。

すでに暗くなり、近くの外灯の灯りが微妙に照らしているだけだった。ビニール紐で十字に縛られた本の束をあらためて見ると、一番上の本は卑猥なヌード誌のようだ。
縛られている紐を解いてじっくりと見てみたかったが、周囲が気になり、そんな勇気はなかった。

早くこの場を離れたいという思いもあり、十字に縛られた隙間から抜ける大きさのB5サイズの本を抜き出し、コートの中に隠し、小走りで自転車へと戻った。自転車の籠にある鞄の中に素早く隠し、家へ急いだ。

更新日:2009-01-21 21:37:37