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カツサンド♪

ヘタしたら消される……ヘタしたら消される……

階段を下りながらブツブツと言いながら川村は短髪君に言われた通り下に降りていた

だが川村が階段を降りようと決意するまで20分くらいは

『絶対さっきので撃つなよ!』

『だから撃たないと言っているだろう!』

『本当に撃つなよ!』

『だから撃たないと言っている!』

『本当に本当か?』

『おい、いい加減にしないと今撃つぞ!』

『やっぱり撃つ気じゃん!』

『あ、いや、今のは言葉のアヤだ』

と言う風にやり取りをしていた

最終的に『撃ったら昼飯カツサンド奢ってやる』と言われ

購買のカツサンドが大好物の川村は迷いなく『あ、じゃ、行く』と一つ返事で承諾した

この学校のカツサンドは一ヶ月に一回食えればラッキーと言われるぐらいに人気で普通に授業を受けてから買いに行っても絶対に買えない

だから最近はカツサンドを買う為に4時間目の授業をサボってまでいた

まぁ、確実に2年になる前に単位が足りなくなって退学になるだろう

しかし、川村の考えでは主人公は何があっても留年しない!っと信じているらしい

焼却炉に向かう廊下に出たが川村は

ー 上履きのままで外に行くのは嫌だなぁ…外履きに履き替えよう

と考え正面玄関に向かっていた

こんなときにまでいちいち細かい川村の性格はかなりのウィークポイントだ




『遅い!何をやっていた!』

当前、短髪君は激怒していた

マッスル兄弟とヒヨリ君の姿は無かったがかわりに眼鏡をかけた男と

美女がそこには立っていた

『悪い悪い。外履きに履き替えてた。で?そちらの方達は?』

『お前度胸あるな。この展開は普通走って来るとこだぞ。』

銃を手のひらでポンポンしながらあきれ顔でいう

ていうかこっちの質問はまた無視かよ!!

『いや、思ったんだけど大丈夫なんだよ。主人公は死なないし』

……

『は?何を言っているのかさっぱり分からん。言っとくが俺のさじ加減一つでお前は死ぬぞ。この手の小説では誰が実際主人公なのか最初はアヤフヤなものだ。しかも、今現在流れ的に主人公は俺だ。お前は涼宮ハルヒに出てくるキョン的な位置なんだよ。』

『いやいや、お言葉ですがあの主人公はキョンでしょう!語ってるのも全部キョンだし!』

話がおかしな方向に行き始めた(涼宮ハルヒを知らない方は1話だけどもいいからアニメを見てみよう)

『じゃあ小説の名前はどうなる?』

『あ…』

『そしてこの小説の名前は?涼宮ハルヒがいなくてもあの話は成立するか?だがキョンは別だ。あの位置は普通の人なら誰でもいいんだよ。そしてお前は普通の生徒だ。』

『あ…』

………

…………

『あの、なんか、調子こいてすいませんでした……じゃ、そろそろ話を進めましょうか』

更新日:2009-11-12 16:53:23

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