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2日目

梨桜は、けだるそうに目を覚ました。
美味しそうなトーストの香ばしい香りがする。

「おはよう。よく寝たみたいだな」
湯弦(ユヅル)は目の下にクマを作り、トーストを頬張っている。
最後の一口を口に入れると、湯弦はもう一枚トーストと目玉焼きを作り始めた。

「もしかして、朝は和食派だったりしたか?」
梨桜は首を横に振った。
「朝は食べない派」
湯弦は少し微笑んだ。
「なら、食べて行け」

梨桜は寝起きが悪いので、ムスッとした顔をしていたが、内心嬉しかった。

梨桜が食事を終えると、湯弦は弁当を彼に渡した。
「ほら。弁当。昼間適当に食べてろ」

湯弦は、そのまま鞄を持って学校に向かおうとしたが、
微かに梨桜の瞳が潤んでいる事に気がついた。
「おいおい。また泣く気か?」

梨桜はブスッとした顔で一言口を開いた。
「別に。眠いだけ。ちょっとインターネット借りるよ」
「好きにしろ」
何故か不機嫌な梨桜を置いて、湯弦は玄関の扉を閉めた。

今日の授業は、1・2・4の3時間。
3限が空いているが、ルール的にはセーフらしい。
そこで、その時間に、湯弦は梨桜の家に行く事にした。
ルールの穴を突く、という訳だ。

昼休み。
昼食を終えると、湯弦はすぐに梨桜の家に向かった。

更新日:2008-12-07 22:20:20

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