- 2 / 17 ページ
5月17日〜ショッピング
サクラが満開に咲いている今日この頃
風は春の匂いを運び、サクラの花びらを舞い上げ頬をくすぐってくる
ああ、今日もいい一日になりそうだな
と普通の人なら思うのかもしれない
だが僕はそうではない
サクラが満開に咲いてしまってる今日この頃
風は春の匂いを運ぶついでにサクラの花びらを舞い上げ僕の髪にメチャクチャ絡めてくる
この!この!全然取れない!
あぁもう、今日も最悪の日になりそうだ
と思うのがくせ毛で悩む僕の春の風景である
『おい、クリボーどんだけサクラ頭に付けてんだよ。お前の頭はサクラの木か!』
『うるさいな〜いいから取るの手伝ってよ』
朝から前の席から絡んでくるこいつは、入学して初めての友達
佐伯高貴
入学当初、クラスのほとんどが僕のクセっ毛を遠目でみてバカにしている中
前の席だった佐伯は、いきなり振り返って声をかけて来て
『それ、おしゃれだなぁ!なにパーマ?』
と失礼きわまりない質問をしてきた超弩級のアホである
案の定、みんなに爆笑され、これで完全にバカにし続けられると思ったのだが
ここが高校の不思議なところである
なぜかいい感じに弄られるようになり今ではマスコットキャラのような扱いになっている
おかげでクラスにも馴染む事が出来て結果的には佐伯のおかげで良い高校生活を送れるようになった
佐伯がサクラの花びらを取ってくれてるときに隣の席の2人目の友達が登校してきた
『お、また朝からやってるな。お二人さん』
そう言うと机にどさっと鞄を置く
『サクちゃんじゃん☆おっはよー』
佐伯が気さくに話しかけた、サクちゃんこと櫻井健一は佐伯の中学からの同級生らしい
佐伯とは違い大人の魅力たっぷりのナイスガイだ
まだ一ヶ月しかたってないのにもうファンクラブがあるらしい
『今日、朝から小テストあるのに佐伯はそんな事してる余裕があるほど勉強したのか?』
櫻井がそれとなく聞いた
『………忘れてた…』
凛の髪に付いた最後のサクラの花びらを取ったところで佐伯は真っ白になっていた
『お前この間も忘れてて赤点で怒られてたじゃねーか。また今日も呼び出しくらうぞ』
櫻井が英語の教科書で軽く佐伯の頭を叩く
すると、佐伯がハッと何かに気づいたようだ
『ま、まさか、クリボーは俺にこんな事やらせておいて勉強して……』
ないよなと聞こうとして佐伯が視線を凛の頭から机に向けた
予感は当たっていた
そこにはこれから行われるであろう英語の小テストの範囲ページを広げながら勉強している凛の姿があった
『ん?さっきから勉強してるよ?』
凛が顔を上げて言ったその言葉を聞いた時の佐伯の顔はもはやムンクよりもムンクらしい顔になっている
口をぱくぱくしながら何か言っている
『ショ……ショッ…ショッピング………』
ショックのあまりリアクションが外人になったようだ
『惜しいな、ショッキングだ』
冷静にツッコミを入れる櫻井はさすが中学からの付き合いなだけはある
僕だけでは対応できない状態だった
佐伯は、その後ものすごい勢いで勉強し始めたが、間に合うわけもなくテストは予想通り撃沈だったらしい
途中で早々と机に突っ伏していた
風は春の匂いを運び、サクラの花びらを舞い上げ頬をくすぐってくる
ああ、今日もいい一日になりそうだな
と普通の人なら思うのかもしれない
だが僕はそうではない
サクラが満開に咲いてしまってる今日この頃
風は春の匂いを運ぶついでにサクラの花びらを舞い上げ僕の髪にメチャクチャ絡めてくる
この!この!全然取れない!
あぁもう、今日も最悪の日になりそうだ
と思うのがくせ毛で悩む僕の春の風景である
『おい、クリボーどんだけサクラ頭に付けてんだよ。お前の頭はサクラの木か!』
『うるさいな〜いいから取るの手伝ってよ』
朝から前の席から絡んでくるこいつは、入学して初めての友達
佐伯高貴
入学当初、クラスのほとんどが僕のクセっ毛を遠目でみてバカにしている中
前の席だった佐伯は、いきなり振り返って声をかけて来て
『それ、おしゃれだなぁ!なにパーマ?』
と失礼きわまりない質問をしてきた超弩級のアホである
案の定、みんなに爆笑され、これで完全にバカにし続けられると思ったのだが
ここが高校の不思議なところである
なぜかいい感じに弄られるようになり今ではマスコットキャラのような扱いになっている
おかげでクラスにも馴染む事が出来て結果的には佐伯のおかげで良い高校生活を送れるようになった
佐伯がサクラの花びらを取ってくれてるときに隣の席の2人目の友達が登校してきた
『お、また朝からやってるな。お二人さん』
そう言うと机にどさっと鞄を置く
『サクちゃんじゃん☆おっはよー』
佐伯が気さくに話しかけた、サクちゃんこと櫻井健一は佐伯の中学からの同級生らしい
佐伯とは違い大人の魅力たっぷりのナイスガイだ
まだ一ヶ月しかたってないのにもうファンクラブがあるらしい
『今日、朝から小テストあるのに佐伯はそんな事してる余裕があるほど勉強したのか?』
櫻井がそれとなく聞いた
『………忘れてた…』
凛の髪に付いた最後のサクラの花びらを取ったところで佐伯は真っ白になっていた
『お前この間も忘れてて赤点で怒られてたじゃねーか。また今日も呼び出しくらうぞ』
櫻井が英語の教科書で軽く佐伯の頭を叩く
すると、佐伯がハッと何かに気づいたようだ
『ま、まさか、クリボーは俺にこんな事やらせておいて勉強して……』
ないよなと聞こうとして佐伯が視線を凛の頭から机に向けた
予感は当たっていた
そこにはこれから行われるであろう英語の小テストの範囲ページを広げながら勉強している凛の姿があった
『ん?さっきから勉強してるよ?』
凛が顔を上げて言ったその言葉を聞いた時の佐伯の顔はもはやムンクよりもムンクらしい顔になっている
口をぱくぱくしながら何か言っている
『ショ……ショッ…ショッピング………』
ショックのあまりリアクションが外人になったようだ
『惜しいな、ショッキングだ』
冷静にツッコミを入れる櫻井はさすが中学からの付き合いなだけはある
僕だけでは対応できない状態だった
佐伯は、その後ものすごい勢いで勉強し始めたが、間に合うわけもなくテストは予想通り撃沈だったらしい
途中で早々と机に突っ伏していた
更新日:2009-10-08 14:04:58