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恐い音

雪やこんこ、あられや、こんこ…

家に居ると、時々、かすれたようなそのピアノの音色が遠くから近づいて来る。
音の主は、軽トラで来る灯油屋さん。
私はこの音が恐い。なぜか、いつの間にかその音は私の中でホラーな響きを持って感じるようになった。
何故だろうな~と、その訳がしばらく分からなかった。
意味もなく響く、何だか分からない音が恐いというのは分かるけど、灯油屋さんだと分かっているし。

…その音楽は、メロディ部分だけ。伴奏は無し。単純だから?うーん。音源のテープが古いから?
…と、考えていたら。あることに気付いた。
よく、救急車のサイレンが遠くから響いて来る時と、近くを通る時とで、音が微妙に変化しているのを感じる。調べてみたら「ドップラー効果」というものらしい。これだ、と思った。その灯油屋さんのピアノの音も、一定じゃないのだ。動いているせいで、周波数が変わるらしい。だから微妙にいろんな音に変化してしまうらしい。よって、気味悪く聞こえるようだ。

それよりも。雪やこんこの歌って、曲名は「雪やこんこ」だっけ?
と疑問に思い、ウィキペディアを見てみた。
そしたら、正式なタイトルは「雪」。童謡で文部省唱歌。作詞者、作曲者ともに不詳。
うわーー。恐いよ~!
私は、この「不詳」「不明」という言葉に弱い。誰が作ったか分からない物って…なんか恐い。こんな恐がりで、この先、生きていけるか不明である。

不明だって…こわいっ!


更新日:2010-01-23 13:54:03

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