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過去 4
指示を飛ばした後の領主室。領主たるリアと、子供が二人で佇んでいた。
「……なあ、お前はどう思う?」
「どうって? まだ子供の僕には何も分からないよ」
「白々しい嘘なんか吐いてんじゃねえ。確かにお前はガキだが、その辺のことはよく分かってるはずだ」
「…………」
「今から、オレがやろうとしていることについて、どう思うよ」
「……いけない、よ」
「そう、思うか?」
「うん、一番選んじゃいけない道だ」
「そうだな、でも、これしかないんだよ」
「……それも分かってるよ」
「そうか」
「これをすれば……あなたは、人じゃなくなる。この国の皆を不幸にし死に追いやる、死神になる」
「死神、ね」
そして、リアは笑みを浮かべる。野性的で攻撃的で、どこか寂しい、そんな笑みを。
「悪くねえ……な」
「……なあ、お前はどう思う?」
「どうって? まだ子供の僕には何も分からないよ」
「白々しい嘘なんか吐いてんじゃねえ。確かにお前はガキだが、その辺のことはよく分かってるはずだ」
「…………」
「今から、オレがやろうとしていることについて、どう思うよ」
「……いけない、よ」
「そう、思うか?」
「うん、一番選んじゃいけない道だ」
「そうだな、でも、これしかないんだよ」
「……それも分かってるよ」
「そうか」
「これをすれば……あなたは、人じゃなくなる。この国の皆を不幸にし死に追いやる、死神になる」
「死神、ね」
そして、リアは笑みを浮かべる。野性的で攻撃的で、どこか寂しい、そんな笑みを。
「悪くねえ……な」
更新日:2009-08-03 23:40:39