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21年前の3冠馬

ダークナイトは西暦2000年4月17日、黒鹿毛の牡馬として
門別のDIYファームで生を受けた。

『走る馬』は、生まれて間もなくに何らかの兆候が出るというが、
このダークナイトは特にこれと言って特徴が無かった。
しかし・・・
血統だけは誇れるものだった。


父はあの伝説の種牡馬サンデーサイレンス、
母は不出走ながら牝系を遡ると名牝ラトロワンヌに至るという血統。
母の兄が後に凱旋門を勝った事で繁殖牝馬としての価値を上げた。


DIYファームは、その名の通り、「日曜大工」的に作られた牧場で、
全てにおいて、決して一流と呼べるものではなかった。

そんな零細牧場が社運を賭けて購入したのが、ダークナイトの母だった。



夜間放牧とはかなりの運動量を要求する育成方法の一つだが、
この夜間放牧で初めて、ダークナイトは素質の片鱗を見せた。

「とにかくタフで、オーラが出ていたんだ」

清水は『ダークナイト』という名前がひらめいた。

更新日:2008-12-15 05:31:27

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