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西川と飲んだ日、
帰ると、
もうセイはちゃんと一人でシャワーをあびて、
食事を済ませて
(ゴミ箱にバーガーとサラダのパッケージが入っていた)
パジャマ姿でソファにねっころがり、
テレビをつけたまま、本を読んでいた。
こういうとき、
じつはセイはテレビと本をいっぺんに消化している。
本に熱中して見えるのだが、
ときどきテレビのギャグに笑うのだ。
「…セイ、起きてたんだね。
ただいま。」
「あ、そーさん、おかえりなさい。
…11時半にはまだ寝ないよ。」
「…プリン買ってきたよ、食べる?」
「えー、なんで?
太るよ。体に悪い。」
私は戸惑った。
「うーん、そうだね。
でも私の父は、いつも飲み会の帰りは
家族にお土産を買ってきてくれたんだ。
私はそれが楽しみだったし
それが普通だった。
だから私も買ってきた。」
「へえ、そうなんだ?
そーさんて、あまやかされてるね!
うちの親父はそんなこと絶対しないよ!
お袋が気違いみたいに怒るもん!」
セイはそう言ってケラケラ笑ってから、
嬉しそうに
「食べる!
お菓子屋さんのプリン、おいしいよね!」
と言った。
…紆余曲折しているが可愛い、
それがセイだった。
帰ると、
もうセイはちゃんと一人でシャワーをあびて、
食事を済ませて
(ゴミ箱にバーガーとサラダのパッケージが入っていた)
パジャマ姿でソファにねっころがり、
テレビをつけたまま、本を読んでいた。
こういうとき、
じつはセイはテレビと本をいっぺんに消化している。
本に熱中して見えるのだが、
ときどきテレビのギャグに笑うのだ。
「…セイ、起きてたんだね。
ただいま。」
「あ、そーさん、おかえりなさい。
…11時半にはまだ寝ないよ。」
「…プリン買ってきたよ、食べる?」
「えー、なんで?
太るよ。体に悪い。」
私は戸惑った。
「うーん、そうだね。
でも私の父は、いつも飲み会の帰りは
家族にお土産を買ってきてくれたんだ。
私はそれが楽しみだったし
それが普通だった。
だから私も買ってきた。」
「へえ、そうなんだ?
そーさんて、あまやかされてるね!
うちの親父はそんなこと絶対しないよ!
お袋が気違いみたいに怒るもん!」
セイはそう言ってケラケラ笑ってから、
嬉しそうに
「食べる!
お菓子屋さんのプリン、おいしいよね!」
と言った。
…紆余曲折しているが可愛い、
それがセイだった。
更新日:2009-09-28 08:35:15