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私はうわごとのように、
ねだった。

いれて、
これいれて、
わたしの中にいれて…奥まで入れて…
ここ…

手で導くと、
西川のものは
きゅ、と私の尻を割った。
そのまま
つぷつぷ…と
少し痛みを伴ってもぐっていった。

完全に根元までうまったところで、
二人、しばらく動きをとめて、
息だけをした。
痛みはもう消えて、
私の体が入ってきたものの大きさに合わせて
変わったのがわかった。

こんなことに慣れている体って…と
私は自分のことながら、
他人事のように驚いた。



…都筑ともこんなことしたの?

そのとき西川がそう言った。

駄目だよ、あんなやつとしちゃ。
あなた壊れちゃうでしょ…
もっと自分を大事にしなきゃ…

あいつがあなたの体をこんなふうにしたの?

いやらしい、あいつ…
あなたをこうやって犯したんだね…
こうやって…
こうやって犯しながら
あなたにいろんなことを命令したんだね…

そしてあなたをこんなふうに淫らにしたの?
男に挿れて挿れてとねだるような…



こうやって犯した、こうやって…と呟く西川の目は
そのたびに焦点がぶれた。

…私が都筑に犯されている姿を思い
彼は激しく欲情していた。
そして同じことをしている自分に
目が回るほど陶酔していた。


まるで私の欲望のありかを
見透かしたみたいに…


私が目を逸らすと、
私をうっとり見下ろしていた西川は
薄く笑ってゆっくりと腰を動かし始めた。

もっと…

私が告げると、
西川は次第に長く抜き差しをはじめ、
やがてかなり呼吸がはやくなり、
激しく突き始めた。

私たちは欲望を隠しもせずにハァハァと息を吐き合い、
私は久しぶりの快楽にあられもない喜びの声をあげ、
西川は感じすぎてそこが痛いとでもいうようにときおり唸りながら…

その夜ニ度目の瞬間を迎えた。




更新日:2009-07-26 11:10:39

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