• 11 / 28 ページ
「ねぇ、リネン」
村の食堂からの帰り道、ヴィーが尋ねる。
「さっきの歌、どう思う?」
「……蛇が人を飲み込む歌か? ありえない話じゃないと思うけどな」
ぴたり、とヴィーの足が止まる。
「昔は龍と一対一で互角に渡り合うような連中がぞろぞろいたんだし、そのくらいの蛇を呼び出せる奴がいてもおかしくない」
「それじゃあ……あのわらべ歌は史実?」
「あくまで可能性だけどな。ちょっとこの村の歴史を調べてみたら面白いかもしれないな」
「…………」
ヴィーはそれきり黙りこくると、リンネルの上着の袖をつかんだ。
辺りには風が通り抜ける葉ずれの音しか聞こえない。
月の光に照らされた小道を歩きながら、リンネルは頭の中で歌の内容について考察を始めていた。

更新日:2009-08-17 18:25:40

  • Twitter
  • LINE
  • Facebook