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避暑地での出来事


20代の時に軽井沢で仕事をしたことがあります。
そこでの話をします。
軽井沢に行ったことがある人は読めば、大体どの辺りか場所が分かると
思います。

まず塩沢湖という湖があります。結構、大きくて夏は沢山の遊戯ボートが
湖上を移動します。
私が働いた前の年はここで泳ぐことも出来、飛び込み台もあったそうです。
でも、無くなっていました。
職場の先輩に聞いたら、飛び込んだ若い男性が浮いてこず、そのまま湖底
で溺れ死んでいたそうです。

これだけの話なら、良くある事故ですが…
その時…飛び込み台から飛び込む時に偶然、写真を撮ったそうです。
あとで現像したのを見たら、湖面から両手が生えていて男性を待っている
かのように写っていたそうです。
心霊写真て、よくありますよね。
私も幾つか見たことがありますが、今日は別の話です。

ここからが本題です。
場所はレマン湖という人工湖がある観光地です。
湖の周りにぐるりとお店が並んでいます。この中の一軒で私は働いて
いました。
もちろん、夏のみの営業です。
確か他に「ブルーシャトー」とかいうホテルもあったと思います。
名前は出せませんが某大学の運営する宿(?)もありました。
宿、というか学生さんたちの合宿所みたいな建物ですね。

不思議体験は、この場所の近くで起こりました。
「深夜の12時過ぎに、この宿の隣にある(駐車場の一角)電話
ボックスから誰かに電話し、話が終わって受話器を置くと、あの世から
電話がかかってくる」というものです。
またまた私は担ぎ出されました。
大体、みんな怖いものが好きなくせに一人では行かないんですよね。

数人で、その場所に行ってジャンケンをして誰が電話するか決めます。
私に決まりました。
仕方が無いので東京の知人に、深夜遅いというのに電話します。
事情を話し、謝って電話を切ります。
電話ボックスを出ます。
何も起こりません…はずでしたが、かかってきました。

皆、一斉に逃げます。
そりゃ、怖いですからね。
次の日、また行こうという事になりました。
今度はジャンケン無しで、いつの間にか私に決まっていました。
また、今度は別の友人に電話します。
話を終え、電話を切ります。
ボックスから離れます。

電話が、かかってきました。
今度は誰も逃げません。「電話に出たらどうなる?」とか言ってます。
鳴り続けているので「出てもいいけど」と私が言い、出ることに
なりました。

「もしもし?」
「…」相手は何も言いません。
何か息遣いのようなものが聞こえたような気もしましたが、
気のせいでしょう。
受話器を下ろしました。
「何か聞こえた?」
「ううん、なんにも」
また、みんな走り出して帰りました。

その後も2回くらい試したと思います。
もし、『リング』を観た後だったら電話には出なかったと思います。

あの電話ボックス今でもあるのかな…?
誰か知っていたら教えてください。

ちなみに、脅かそうとして誰かが悪戯しているとは考えられません。
その場所は周りが鬱蒼とした木で囲まれ、駐車場以外の場所からは
ボックスは見えないからです。

    **********

『リング』…呪いのビデオを見た後、死を予告する電話がかかってくる
という話を描いたホラー映画。
この映画を見たら夜、トイレに行けなくなります。
本当に怖いです。


更新日:2009-06-16 10:49:06

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