• 作品を探す:

小説

携帯でもPCでも書ける!

  • 85 / 439 ページ

希望

挿絵 138*123

【グランプリ号】
 香月の700キロGP連合会優勝、D地区N総合2位が決定した。
 その他、連合会5、15、24位となり、総合順位で、一躍トップに立ったが、続く東日本GC1000キロ、東日本CH1050キロ、東日本GCH1100キロとやはり大羽数入賞の川上鳩舎が香月のポイントを逆転し、トップに立った。香月はGCHに参加はしなかったものの、GC連合会2位、総合3244位、 CH連合会3位、総合218位と素晴らしい成績を収めた。
 そして、若鳩ばかりで春のレースを臨んだ磯川も、700キロでは帰舎が8羽と振るわなかったものの、CHでは、700キロの帰還鳩全てを参加させ、連合会4、6、7位と入賞させた。彼はペパーマン系に自信を深めたようだった。参加全てのレースの入賞と言う快記録が続いているのだった。
 その記録に満足した彼は主力である、パイロン号直系を更に導入したと言う。その磯川もポイントレースは堂々の4位にランクしている。秋のレース如何によっては、まだまだ逆転もあり得る位置であった。
 そして・・この年最終のフィナーレとなる日本競翔界最大のイベントGNレースを迎える事となった。香月鳩舎の参加羽数は3羽。川上鳩舎が8羽、高橋会長は何と22羽、渡辺鳩舎16羽、浦部鳩舎が2羽と、連合会でも340羽の参加となっていた。700キロレースで、3日目には記録鳩が5羽同時に戻ってきて、やっと川上氏もこのGNに最終調整が終り、一気に700キロからジャンプの期待の一群がいる・・その最終段階を迎えた日曜日、今春のレースを報告する為に川上氏と香月は白川氏の家に来ていた。もう、初夏を思わせる昼下がりであった。
 何かが違う・・香月にはそう感じた。談笑している川上氏と、白川氏から離れて、ドンと一緒に鳩舎に向かった香月であった。木陰になった1坪ほどの鳩舎に移動している白竜号とネバー号だった。しきりにドンが香月にじゃれついて来る。その餌、鳩の様子を一つ、一つ点検している香月が言葉を発した。

更新日:2008-12-10 21:14:50