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小説

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快進撃!

 年が明け、いよいよ梅の花が咲く頃になると、一斉に競翔家達の新しいシーズンが始動する。
 白川氏から分譲された種鳩群から作出された子鳩達。激しく昨年度ポイントレースを争った、恐るべきパイロン号直系群&ペパーマン系。昨年度大羽数帰還させている、会長のゴードン系。そして、いよいよその真価を発揮するか、川上氏使翔の、白川ベルランジェ系&ノーマンサウスウェル系記録鳩群。強豪が若竹の勢いで伸びる東神原連合会。中でも香月の所属する神原愛鳩倶楽部は、その中心を担う強豪が目白押しである。
 香月にとって、初めてベールを脱ぐであろう、例の子鳩。それにシューマン系。第2代の種鳩となるか、「ピン太号」「グランプリ号」この春は大きな意味を持っていた。2次鳩と昨秋の帰還鳩を合わせると、香月も過去最高の参加鳩数になるだろう。今秋の競翔を中断する香月にとって、この春は、非常に大事なシーズンでもあった・・。
 この春には、風巻連合会より移籍してきた、郡上鳩舎がいる。7年前に記録した、1100キロGCHレースで、56羽の大羽数記録は、誰にも破られていない大記録である。東神原連合会に居を移した事で、このような日本全国でも屈指の鳩舎が参加と、東神原連合会3強と言われる、川上、高橋、磯川・・他にも、水谷、渡辺鳩舎と、昨年度を上回る参加数にどの鳩舎もなるであろう事は予測されていた。香月にとっては、競翔人生最初に訪れた大きな転機であった。密かに期待をしているシューマン系&ピン太とグランプリ号の組み合わせの仔鳩は、予想外の出来の良さで驚いている。早熟で、初競翔時のノーマンサウスウェル×勢山系の当たり交配より、むしろ出来が良いのでは無いかと思える程であった。この春に備えて、単羽訓練を重ねて来た。その方向判断力の素晴らしさは、確信に近い手応えを感じていた。ただ、それが即競翔結果につながるなんて想像が出来る程今年の東神原連合会は、そんな甘くは無い高レベルであろうが・・。一分一秒を争う、大羽数・・。

更新日:2013-07-28 16:03:04