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小説

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白い雲 プロローグ

挿絵 132*118

 【白竜号】
 初秋の風に吹かれながら・・ふと少年は空を見上げた・・。
今にも雨が落ちそうな天気である。
 山間から、少し下った平野部、のどかな稲穂の垂れ下がる季節・・ 少年は急ぎ足で家に向かった。

「駄目でした・・一個は・・ええ・・ええ・・丈夫に一羽だけでも育ってくれれば・・」

 彼の名は香月一男・・地元E高校に通う、レース鳩競翔家であった。
 電話の相手は彼(香月)の所属する、競翔連合会の副会長、支部長でもある川上真二氏だ。
 電話は続く。いつもそうであるように、階段に座り込んだままの姿勢で。
「はい・・そうですね。・・ええ・・あの系統でR系統(栗)に出たらな、そう思ってます・・はい・・順調ならば5日目にリング(足輪)装着しますから、その時にでも、叉・・・はい・・失礼します」
 やっと電話を置くと、香月は「ふーーー」と深いため息をついた。今にも雨が降り出しそうな空・・昨日まで夏を引きずった上天気だった

更新日:2013-07-22 17:13:36