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電話のベルが鳴った その6 パターンA
電話のベルが鳴った。
電話に出るか出ないか俺は迷った。足元には死体が転がっている。おそらくこいつに用があるのだろう。
出ないと怪しまれるだろうか。それとも外出していると思うか。
俺は後者だと思うことにした。
金目の物を探すと財布がポケットに入っていた。
二つ折りの財布を開きお札を抜き取る。万札が8枚と千円札が3枚。悪くない。
カード類もざっと目を通す。
クレジットカードはやめておこう。足が付くかもしれない。
名刺も一緒に入っていた。
こいつは天気山晴男というらしい。同じ名前の名刺が五枚入っている。もしものときに備えて、予備として財布に入れているのだろう。
隣の部屋に金庫があった。
まだ電話が鳴っている。あんまりうるさいと近所の人が見に来るかもしれない。
金庫を開けずに帰るのはもったいなさずぎる。
仕方がない。友人でないことを祈って受話器を持ち上げた。
「はい」
「天気山晴男ですが......」
電話に出るか出ないか俺は迷った。足元には死体が転がっている。おそらくこいつに用があるのだろう。
出ないと怪しまれるだろうか。それとも外出していると思うか。
俺は後者だと思うことにした。
金目の物を探すと財布がポケットに入っていた。
二つ折りの財布を開きお札を抜き取る。万札が8枚と千円札が3枚。悪くない。
カード類もざっと目を通す。
クレジットカードはやめておこう。足が付くかもしれない。
名刺も一緒に入っていた。
こいつは天気山晴男というらしい。同じ名前の名刺が五枚入っている。もしものときに備えて、予備として財布に入れているのだろう。
隣の部屋に金庫があった。
まだ電話が鳴っている。あんまりうるさいと近所の人が見に来るかもしれない。
金庫を開けずに帰るのはもったいなさずぎる。
仕方がない。友人でないことを祈って受話器を持ち上げた。
「はい」
「天気山晴男ですが......」
更新日:2009-05-23 16:28:12