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金曜日まで、何事も無く、きちんと仕事を終えて
きょうは、土曜日・・・
悠介に、料理を作ると約束した日
「1時には、迎えに行けるから・・・」と電話があった。
あさってから6月・・・衣替え
制服でも着ていない限り、あまり関係ないけれど・・・
何を着て行こう・・・買い物して、料理する訳だから
別に、スポーティーである必要はない。
半袖のやや女らしいカットソーに、膝丈のプリントのふんわりスカート
素足にサンダル・・・薄手のカーディガンとエプロンを忘れずに・・・
1時少し前には、外に出て、待っていた。
1時ちょうどに、悠介のグレーのアテンザスポーツが、着いた。
車には、全く詳しくない私が、この前「これ、何て車?」って聞いたら
アテンザスポーツだと教えてくれた。
「お待たせ」・・・悠介の笑顔
「待ってないわよ」・・・車に乗り込む
「買い物は、どこがいいのかな?」
車を出しながら悠介が、聞いた。
「悠介のマンションの近くのスーパーでいいよ。
ところで調理器具は、揃ってるの?炊飯器とかお鍋とか・・・」
「一応、ひと通りは、あると思うけど・・・」
「ご飯、炊いたりするの?」
「ごくたまにね・・・」
「ふ~ん・・・」悠介が、お米を洗ってる図が、想像出来ない。
「で、今夜、何が食べたい?」
「そうだな・・・1番食べたいのは・・・優華・・・」そう言って笑ってる
「・・・バカ・・・」真面目に聞いて損した・・・
こんな良いお天気の真っ昼間から・・・なんて事を・・・
そして、悠介のマンションの近くの大型店に着いた。
食品売り場のカートを悠介が、押して歩く。
野菜売り場で・・・「肉じゃが食べたい」
「男の人って、そんなに肉じゃが好きなの?」
「究極のおふくろの味だからかな?」
「おばさん作ってくれたの?肉じゃが」
「うん」
「じゃあ、おばさんに作ってもらいなさい」
本物のおふくろの味には、勝ち目はない。
「でも食べたい」と言う悠介に、仕方なく肉じゃがの材料をカートに入れた。
更新日:2009-05-15 09:04:05