• 108 / 201 ページ

休日


そして・・・あっと言う間に、一週間が、過ぎた・・・。
ふたりの実家に行く約束の土曜日・・・。

私の家が、9時・・・悠介の家が、10時・・・。

手土産も忘れずに・・・商店街で見つけた和洋菓子屋さんで・・・
家には、ケーキ・・・母が、大好きだから・・・
悠介の家には、美味しそうな和菓子・・・
悠介のお母さん、お茶の先生してるから・・・

しばらく走って行くと、懐かしい街並みが、見えてきた・・・
久しぶりに、帰ってきた気がする・・・

実は、同窓会以来だから、そんなに久しぶりでもないけど・・・

もう7月・・・あの日から、1ヶ月半、経ったんだ・・・
悠介と再会して・・・悠介に、初めて抱かれた日から・・・

「ただいま」 玄関に入ると・・・母が、慌てて飛んできた・・・

「おかえり・・・悠介さん、いらっしゃい。 どうぞ、上がって・・・
お父さん、首を長くして・・・待ってるわよ」

リビングに、行くと・・・
父は、碁盤を目の前に、真剣な表情・・・

「囲碁、始めたの・・・?」

「あぁ、おかえり・・・悠介君、いらっしゃい」

「おじゃましてます」

「前は、将棋じゃなかった・・・?」

「今、ちょっとはまってるんだよ・・・。
おもしろいぞ・・・なかなか・・・」 と父・・・

「囲碁は、全然、分からないわよ・・・。
将棋なら、相手、出来るけど・・・」

「もう、あなた、そのくらいにして・・・」 と母が・・・
冷たい飲み物を持って来た・・・。

みんなで、ソファーに、腰掛けて・・・

「そうだな・・・。
優華、顔色良いようだな・・・元気そうで良かった」

「うん・・・元気だよ・・・。
あのね・・・お父さん・・・実は・・・」

そうしたら・・・悠介が・・・
「僕たち、結婚しようと思っています。
きょうは、お許しをいただきに伺いました」

「悠介君、ありがとう。優華を幸せにしてやってくれるか?」

「もちろんです。約束します。
ご心配かけるような事は、しませんから・・・」

更新日:2010-01-09 17:37:37

  • Twitter
  • LINE
  • Facebook