• 37 / 37 ページ

挿絵 359*269


 蟹沢は参拝者用の案内文を読み、ここはもともとが高房山(こうぼうやま)と言われていたことを知った。

 今現在は参拝者の姿はないものの、参拝者の絶えないほどこの地域では有名らしい。子育て観音としての信仰は根強いようだ。ただ本堂がないのが不思議な気がしたが、その謎は呆気なく判明した。
 明治初年に廃寺となった高房山妙見寺の観音堂だからという。
 西国四国板東秩父礼拝供養塔には天明2年(1782)との銘がある。
 観音堂の石段にはサクラやツツジが彩られ、春にぜひ訪れてみたいと思わせる環境だ。

 もうひとつここで注目すべきは、乳房をかたどった縫いぐるみを奉納する風習があるという点だ。

 ここの創建年代は1190年~1198年頃だというから、 弘法大師空海が宝亀5年(774年)に生誕したことから、その後の創建ということになる。





更新日:2008-12-23 22:48:16

  • Twitter
  • LINE
  • Facebook