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(2) 秘宝の地図

星が瞬くクリスマス・イブの夕方。地球が暖まってしまったせいか、雪が降らない。

ニューヨークから少し離れた片田舎、セレブ族のセカンドハウスなどが立ち並ぶ別荘地。その一角にある、ごく普通のカントリーハウス。ここならアブナイ連中の目を何とかごまかせるかもしれない。

バーボンのグラスを傾けながら、ほっと一息する泥棒二人。

次元はもちろんモクで。ルパンはロックが好みだ。冷凍庫に頭を突っ込むルパン。

「やっぱ、氷はこれでなくっちゃな。」
「おっと、南極の氷なんかの買い出しの付き添いはゴメンだぞ。絶対命がなくなる。」
「お・ま・か・せ。見なよ、この完璧な武装。」

ドアを全開し、中を見せる。

ナイトホークス社にあった「アイスキューブ」と、MIX社製の「女神の涙」のミニチュアが仲良く並んで冷凍庫の棚におすわりしていた。

一瞬、凍りつく次元。咄嗟に蝉のように、部屋の隅の柱に張り付く。

「何考えてんだ、こんなトコに。俺を道ズレにする気か!」
「氷だよ、氷。何、凍り付いてんの。五エ門に頼んで作ってもらったあれさ。」
「、、、、脅かしやがって!」

胸を撫で下ろす。

「爆弾なんかで人殺すほど、落ちぶれちゃいねえよ。集める趣味もねえ。」

アイスキューブを取り出し、グラスにポンと投げ込む。

更新日:2015-02-11 01:24:13

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