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「あ。思い出したわ、三人で歌ってるグループの「猜疑心」の一人。」
「ざ~んねんでした。俺、歌わない、どっちかつうと俳優ね。」
「あ~山田ヤスオのモノマネしてる、あの人。」
「刷多贋一?」
「違う違う、彼はルパン三世のモノマネでしょ。」
「俺、ルパン三世のモノマネも得意よ。」
「え~じゃ、マネしてみて。」
「つうか、本人なんだけっども、、。」
「またあ、あなたみたいなハンサムボーイ、あんなサル面にぜんぜん似てないわ。」
「うれしいね、素顔でそんなコト言われたのは初めてだな~。」

キスしようと彼女に迫るルパン。

「あなたの付き合ってきた人、見る目がないのね。」

言いながら上目遣いにルパンを見つめ、隠し持っていたオーデコロンのビンから液体を吹き付けた。あっという間にベッドにひっくり返るルパン三世。

彼が動かなくなったのを確認すると、フフと笑って女は枕元に置いたルパンの携帯を手に取る。万一のために電源を切っておく。

「大泥棒も女には弱いらしいわね。」

バッグの中から自分の携帯を出して連絡する。

「こちらピンクパンサー。ターゲットは捕捉した。国外には出ていない。」

更新日:2015-02-11 02:01:20

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