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(7) 女スパイ

「ねえ、君、ほんとに俺と会ったことない?」

ベッドにすっぱだかで横たわるルパン。もちろんあの後、ずっと裸でいたわけではない。今脱いでいるのは不二子とはまた別の女性のためである。

次元にメール送った後、安宿に帰ってみたら、階を間違えたとか言って、カワイコチャンがこの部屋に紛れ込んでいた。

せっかくなので、色々とナニしようと口説いているうちに、つい成り行きでこうなったわけで、次元には約束の時刻に遅れた埋め合わせはするつもりだ。

扉を半ば開けたまま、隣でシャワーを浴びているのは栗色のストレートヘア、キュートなダイナマイトボディーのアジア系美人。

日本人かもしれない。

磨りガラスに映るボディーラインをうっとり眺めるルパン。

「そうね、空港のどっかだったかしら。」
「フライトアテンダントなら、何回か日本航空の便の中で会ってるかも。」
「あなたみたいなセクシーな人、そう忘れるわけないわね。」
「俺、有名人だから。」
「あなた、もしかしてテレビに出たことない?日本で。」
「まあね、そうちょくちょくじゃないけどさ。」

彼女は色っぽいシナを作りながら、タオルを巻きつけてベッドへやって来た。

ルパンは彼女の腰に手を回して引き寄せる。

更新日:2015-02-11 02:00:13

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