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1日嫁さん

朝起きれば酒臭い銀さんが私の上に寝ていた。

少しうっとうしげに私は銀さんをどけた。

リビングへ行くと、誰もいなかった。

ただ上りかけた朝日の光が部屋に入っていた。

新八と神楽はお妙のところに泊っている。

私はヒマだからと思って街へと出かけた。

まだ朝日が昇ったばかりだから外は寒いし、人はほとんどいない。

それでも暇だから歩いていた。

すると、静かなとうりにとても響く声がした。

「はははははは。今日もお竜ちゃんに振られたの~。」

と能天気な声。

少し近づいてみると、地べたに座る坂本さん。

坂本さんは、銀さんと同じく少しお酒臭かった。

「ん?おんしなんじゃ?こんな朝から1人で?」

とまじまじと私を見る坂本さん。

「いえ・・・なんでも・・・。」

「む?おんしもしや!桂の嫁だな!」

「ち・・違います!私は誰の嫁でもありません!」

と間違った情報に怒る私。

「ん?そうだったかな?なら、わいがおんしをもらっちゃる気に~。」

「え!でも・・・坂本さんにはお竜さんがいるんじゃ・・・・。」

「大丈夫きに!1日嫁さんじゃきに。」

「なんですかそれ?」

「今日1日おんしはわしの嫁さんじゃ。」

と言ってどこからか出した指輪を私にはめる坂本さん。

「きゃぁ!ちょ!坂本さん!!」

「どうした?」

「私銀さんのところに戻んなくちゃ。」

「大丈夫きに。あいつは、酒が入ると昼まで起きないぜよ。」

そんな豆知識を言って坂本さんは私を抱き上げる。

「うわぁ!」

「はははは~。」

そう言って坂本さんは歩き始める。

しばらく歩くと坂本さんは立ち止まって、

「そういえば。今日は晋介にお世話になるんじゃった。」

と思いだしたように言う。

「え!!!!」

私は暴れて降りようとした。

けど、坂本さんの腕力にはかなわない。

ヤダヤダ高杉のところ危ないんだもの!!!

と思う私を無視して坂本さんは歩き始める。

更新日:2009-04-27 21:59:41

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