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succession eyes ~重なる世界~ A.R.D編
上官「では明日の任務の概要を説明する!」
理沙&聡&ナナ&コースケ「はっ!」
時刻は夜11時。真希は一足早く部屋で眠っている。
明日の任務には真希も参加する予定だが、彼女の任務は魔獣の探知のため、
明日の作戦開始前に概要を説明すれば十分だと判断された。
上官「明日の任務もリサ・サトル、ナナ・コースケの2チーム合同で行う」
ナナ「またお荷物と一緒ですかぁ?」
上官「・・・聞きたまえ。本作戦の目的は上位飛竜種、アクアライズドラゴンの討伐だ」
ナナ「・・・・・・」
ナナの顔つきが変わった。
ナナだけではない、その場にいた全員の表情が真剣なものに変わる。
上官「・・・全員、本作戦の厳しさを理解できたようだな」
理沙&聡&ナナ&コースケ「はい」
上官「では説明を続ける。なお、討伐対象はこれよりA.R.Dと呼称する。
討伐対象についてはいくつか分かっている事がある。
まずは攻撃パターン。これは大きく分けて2つ。
尾や爪、牙による物理攻撃と、水を用いた魔法攻撃だ。
水を用いた攻撃方法としては・・・」
それからしばらく、今まで確認されている攻撃パターンについての詳細が説明された。
上官「攻撃方法については以上だ。ここまでで何か質問はあるか?」
スッと理沙が手を上げた。
上官「なんだ?」
理沙「これだけ詳細な情報が揃っていながら、
どうして今まで討伐されなかったのですか?」
同じ疑問を聡も抱いていた。いくら上位種とはいえ、
攻撃方法が明白なら対処のしようもあるのではないだろうか?
上官「うむ、良い質問だ。確かに攻撃方法が分かれば対策も立てやすい。
必然的に討伐成功率も上がるように思える。
だが、それが簡単にはいかない理由が3つある」
スクリーン上にアクアライズドラゴンの姿が映された。
水色の綺麗な鱗と、写真でも分かる圧倒的な威圧感。
理沙「これが・・・」
上官「今回の討伐対象だ。まず1つは飛竜種全てに言える事だが、
その巨体に見合わぬ俊敏な動きだ。
回避から攻撃、攻撃から防御までの動作はもちろん、
攻撃速度そのものも相当な早さのため、並みの戦士ではついていけない」
飛竜種の敏捷性については、実際に戦った理沙達も良く知っていた。
上官「次に、その圧倒的な魔力」
理沙「・・・・・」
上官「特に攻撃に込められる魔力の量は桁外れだ。
例え攻撃方法が分かっていても防ぐ術がない」
元々防御系の魔法があまり得意でない聡にとっては関係のない話だった。
防げないなら避ければ良い。例え相手が上位種でもその考えは変わらなかった。
聡「もう1つはなんなんですか?」
上官「もう1つは・・・これだ」
上官がボタンを押すと、スクリーンの写真が変わった。
そこにはアクアライズドラゴンと、その前方に広がる円形の水が映っている。
ナナ「これは?」
上官「簡単に言えば、水の防御壁だ」
理沙「水の防御壁?」
上官「そうだ。魔力を込めた水を圧縮してバリアのように用いている。
その防御力の高さはリサ、君のピアスでも貫けないほどだ」
貫通力が自慢のピアスですら貫けないほどのバリア。
それが本当なら、このバリアをなんとかしない限り、
ダメージを与えるのは不可能という事になる。
上官「写真では前方に展開しているが、実際は全方向に、
しかも同時に作り出す事が可能だ」
コースケ「・・・さすが上位種といったところか」
上官「うむ。そこでサトル、本作戦では君を攻撃の要とする」
ナナ「待ってください」
上官の言葉を遮るようにナナが割って入った。
上官「なんだね?」
ナナ「サトルのフリーズでも、
魔力で勝るA.R.Dの水を凍らせる事は不可能です。
それなら私のマリオネイターの方が・・・」
上官「いや、フリーズではない」
ナナ「え?」
聡「防御が硬いっていうならあっちでしょうね。でも1日3発が限界なんですよねーあれ」
上官「十分だ。君ならその3発で仕留められるだろう」
ナナ「?」
話が理解できないナナだったが、その理由が上官から説明された。
そして作戦会議は終わり、あとは明日に向けて各々体を休めるようにと解散した。
理沙&聡&ナナ&コースケ「はっ!」
時刻は夜11時。真希は一足早く部屋で眠っている。
明日の任務には真希も参加する予定だが、彼女の任務は魔獣の探知のため、
明日の作戦開始前に概要を説明すれば十分だと判断された。
上官「明日の任務もリサ・サトル、ナナ・コースケの2チーム合同で行う」
ナナ「またお荷物と一緒ですかぁ?」
上官「・・・聞きたまえ。本作戦の目的は上位飛竜種、アクアライズドラゴンの討伐だ」
ナナ「・・・・・・」
ナナの顔つきが変わった。
ナナだけではない、その場にいた全員の表情が真剣なものに変わる。
上官「・・・全員、本作戦の厳しさを理解できたようだな」
理沙&聡&ナナ&コースケ「はい」
上官「では説明を続ける。なお、討伐対象はこれよりA.R.Dと呼称する。
討伐対象についてはいくつか分かっている事がある。
まずは攻撃パターン。これは大きく分けて2つ。
尾や爪、牙による物理攻撃と、水を用いた魔法攻撃だ。
水を用いた攻撃方法としては・・・」
それからしばらく、今まで確認されている攻撃パターンについての詳細が説明された。
上官「攻撃方法については以上だ。ここまでで何か質問はあるか?」
スッと理沙が手を上げた。
上官「なんだ?」
理沙「これだけ詳細な情報が揃っていながら、
どうして今まで討伐されなかったのですか?」
同じ疑問を聡も抱いていた。いくら上位種とはいえ、
攻撃方法が明白なら対処のしようもあるのではないだろうか?
上官「うむ、良い質問だ。確かに攻撃方法が分かれば対策も立てやすい。
必然的に討伐成功率も上がるように思える。
だが、それが簡単にはいかない理由が3つある」
スクリーン上にアクアライズドラゴンの姿が映された。
水色の綺麗な鱗と、写真でも分かる圧倒的な威圧感。
理沙「これが・・・」
上官「今回の討伐対象だ。まず1つは飛竜種全てに言える事だが、
その巨体に見合わぬ俊敏な動きだ。
回避から攻撃、攻撃から防御までの動作はもちろん、
攻撃速度そのものも相当な早さのため、並みの戦士ではついていけない」
飛竜種の敏捷性については、実際に戦った理沙達も良く知っていた。
上官「次に、その圧倒的な魔力」
理沙「・・・・・」
上官「特に攻撃に込められる魔力の量は桁外れだ。
例え攻撃方法が分かっていても防ぐ術がない」
元々防御系の魔法があまり得意でない聡にとっては関係のない話だった。
防げないなら避ければ良い。例え相手が上位種でもその考えは変わらなかった。
聡「もう1つはなんなんですか?」
上官「もう1つは・・・これだ」
上官がボタンを押すと、スクリーンの写真が変わった。
そこにはアクアライズドラゴンと、その前方に広がる円形の水が映っている。
ナナ「これは?」
上官「簡単に言えば、水の防御壁だ」
理沙「水の防御壁?」
上官「そうだ。魔力を込めた水を圧縮してバリアのように用いている。
その防御力の高さはリサ、君のピアスでも貫けないほどだ」
貫通力が自慢のピアスですら貫けないほどのバリア。
それが本当なら、このバリアをなんとかしない限り、
ダメージを与えるのは不可能という事になる。
上官「写真では前方に展開しているが、実際は全方向に、
しかも同時に作り出す事が可能だ」
コースケ「・・・さすが上位種といったところか」
上官「うむ。そこでサトル、本作戦では君を攻撃の要とする」
ナナ「待ってください」
上官の言葉を遮るようにナナが割って入った。
上官「なんだね?」
ナナ「サトルのフリーズでも、
魔力で勝るA.R.Dの水を凍らせる事は不可能です。
それなら私のマリオネイターの方が・・・」
上官「いや、フリーズではない」
ナナ「え?」
聡「防御が硬いっていうならあっちでしょうね。でも1日3発が限界なんですよねーあれ」
上官「十分だ。君ならその3発で仕留められるだろう」
ナナ「?」
話が理解できないナナだったが、その理由が上官から説明された。
そして作戦会議は終わり、あとは明日に向けて各々体を休めるようにと解散した。
更新日:2009-03-22 13:22:42