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年末・年始 、友一との 別れる・別れない・ の話に 追われながら、同時に 和樹への想いと、悲しみに 打ちひしがれていた。 勿論 、楽しい お正月の 気分など、まったく無かった。 それよりも、我が家、一番のお父さん子、 マナのことが、心配だった。 だが マナは、私の心配など 、かまいもせず、遊びに こそ、行かなかったが、普段どおりに 明るく振舞っており、私は安心 していた ・・ ・・ 。 私は その日、寝つきも悪く、寝苦しかった。 夜中に 目が覚め、夢か現実か、はっきりしない感覚で、 ボーッとしていると ・・ 静まり返った 部屋から、何か かすかに、音が 聞こえた ・・ 声なのか? 鼻をすする音? なのか 。 暗い中、 目を凝らし、狭い部屋を、見渡すと、マナの布団が、小刻みに 震えるように、揺れていた ・・ 。 ・ やはり そうか ・ マナの心境が、痛いほど分った私は、ショックで、声を、掛けることも、できなかった 。 しばらく 様子を、伺いながら 、布団に包まって、声を 抑えながら、泣いているマナを、マナの布団を 、数分 見つめていた。 自然と 涙が とめどなく 溢れ出した。 小さな体で、お父さんの死 という、大きな現状を、受け止められずに、一人 苦しんでいるのだ。 このとき 私は 何もしてあげることができず、本当に、自分が情けなく、辛かった。 が 、マナ自身が、心の 切り替えを しなければ、何も始まらない ・・ 周りの家族や 友達も、言葉のケアを して、一時的に、気持ちを 、楽にしてあげることしか、できないのだ。 心の 問題は、自分で解決しなくては、何も 始まらない。 前を 向いて進むには、自分自身と 向き合い 闘い 、プラスになるように、 自分に 言い聞かせ、少しずつ 強くなり、気持ちに けじめをつけ、弱さを 振り払うこと ・・ 。 悲しみを 忘れるには、時間が、解決してくれるのだ ・・・ 時間が たつのを 待つしか ・・・ 私自身も それしかないから ・・・ 。 翌日、 奈々 と サナに、昨夜の マナのことを 話し、マナに、気付かれない様に、一人にしたり、寂しい思いを しないように、お互いに元気付け、笑いの耐えないように して行こう。 と、誓った。 今までも、家族という絆は、強いと感じてはいたが、和樹の死により、もっと 絆が 深く・強く・なったようだ ・・・・ 。 友一とは、私に 言いくるめられた形で、また前のように、週末限定で 我が家に 来ることになった。 女 4人の小さな、アパートで、大黒柱を 亡くし、不安で、心細くなっていただけに、友一の存在に、私たちは安心 していた 。 正月も 明け、私は、忙しいどころか、息つく 暇もない ほどだった。 お墓の土地に・墓石・和樹の住んでいたアパートを 片付け・解約しなければ・電気ガス水道にも 連絡し・止めてもらわないと・病院の支払いに・銀行の通帳整理・ etc ・・・・やらなければ ならないこと だらけ。 そんな ある日 玄関のブザーが 鳴った ・・・ 。 嫌な予感 。

更新日:2009-04-30 09:32:36

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激動人生「生と死」・・・・・幸せになるまで