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友一は 「 やっぱりな、だから 死に別れは いやだって 言ったのに ! でも 、俺も 最後に、和樹に お別れの、挨拶がしたい 」 お葬式に 参列したいってこと? そんなこと いわれても、和樹の会社の上司から、和樹の身内、 子供たちの友達に、先生方も来てくださるのに、私は迷いながらも、すぐに、これはちょっと 違うだろう と考え、友一を、怒らせないように、断った。 すると、友一は、気分を 害したのか 「 解った、俺たちも 、もう だめだな、 奈々たちは どうしてる? 大丈夫か?でも 俺には 何にも 関係無いし、参列一つ 出来ないんだな? もういいよ、 別れよう 」 エッ、何で? 。 今 こんなときに、別れを切り出すの? 私は 何も 考えられなくて、パニックに なってて、誰かにすがりたくて、みんなに 助けてもらわないと、自分自身が、崩れ落ちそうで、疲れきって 倒れそうなのに。 友一 ぃ、自分勝手だよ ・・ ずるいよ ・・ そう 思いながらも 、私には、言い合いを している、時間も 暇も なく、悔しい想いで、言いたいことも 言えず、電話を 切った。 心が、和樹の死という 悲しみと、 友一の 自分勝手さ ・・ 私の 今の 苦しみを、完全に無視したと思われる、言葉の悔しさで、渦巻いていた。 これから 子供たちも 私も、どうなってしまうのだろう ・・・。 だが、私の傍には、3人の子供たちが、寄り添い お互いを 慰めあい、私を 見つめ 途方に暮れ 、私を 頼っている ・・・ 私が、この子達を、守らなければならないんだから ・・・・・ 私しか居ないんだ、 そう自分に言い聞かせ、勇気を 振るいだたせた。 こんな 窮地に 追い込まれている時に 、相手を 思いやれない男なんて、どうでもいいよ ・・・・・ 気持ちを 切り替え、和樹の枕元へ戻った。 葬儀会場も、バタバタしてきた、会場の担当者と、話を再開し、説明を聞いていると、 和樹の母と、紀夫がすごい形相で、私たちの前に座り、怒り出したのだ ・・ 「 私は和樹を、あんた達に、養子に出した覚えは無いよ、ナナミさん1人で葬義場から、お寺から、お墓から、決めるってどういうこと? 」 どういうことって? 私はこの人たちが、 何を 言っているのか、何が言いたいのか判らず、怖くて 黙ってしまった。 それを 聞いていた、私の母が口を 開いた ・・ 「 お母さんあなた、もう森山じゃないですよね? 紀夫君も、名字違うよね? 結婚して名字 換わったものね ・・ これから この子等 が、一生 和樹のお墓を 守っていくんですよ、あなたたちには関係ないでしょ、それとも お母さんが、お葬式代 支払って、お墓 立ててくれるんですか? 」 そう 私の母から 言われると、怒鳴りだした 「 どうせ 和樹とは、親子の縁を 切ろうと 思ってたしね 」 どの口が そんな事、言ってるのか? 私たちは、ただただ、呆れた、 私の母に、けんかを 売られたと 思ったんでしょうか? どうしてほしかったのか?
更新日:2009-04-22 09:29:42