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友一は 歩くこともおぼつかない 私を、自宅まで送ってくれた、車内は無言で、友一の気配が、いつになく、険しい感じがした ・・・・ 。 どうやら、そのあしで 和樹の会社に、行ってしまったらしい。 会社がどこにあるのかも知らないはずだが、どこでどう調べたのか、仕事終わりに、和樹に会って、二人で話を したらしい。 そんな状況になっているなんて、まったく知らなかった私は 、和樹が帰ると 普通に接していた、和樹は、何ら いつもと変わりなく、「 おーい 帰ったぞ 」 私の 怪我の様子を伺いながら、少ししょんぼりとしていたようにも見えた。 私は折れた骨を 気遣いながら、洗いものを し、 つまみと 酒を用意した。いつもと変わらない 風景だった ・・・・・ 。 友一と二人で何を話し、 何か 約束でもしたのか? 私には何も 教えてくれず、話もしてくれなかった。 だが 私は、そんなことより 何より、子供たちが心配だった。 私たち夫婦の 異様な雰囲気と 昨日の恐怖感で、 奈々と サナは、お父さんを、遠めで見ながら 近寄ろうとしない、マナは お父さんの機嫌を見ながら、ゆっくり ひざの上に座り、下からお父さんの顔を 見上げ 笑っていた、 和樹は 静かに酒をあびていた。 私の気持ちは、どうかというと、こんな痛い思いも、子供につらい思いも、顔色を伺うことも、もうたくさん、もう嫌だ、今しかない、別居をしよう 、心に決めた。 だが 現実 「 別居 」 と 一言で言っても、そう簡単にはいかない、少しずつ貯めていたお金で、引っ越す 、しかし 少し足りなかった、ましてや、 女で子持ち、車の免許がない、ということは、身分を証明書するものもなく、当然、家など貸してくれるわけもない。 奈々は小学生、もう通学路も決まっているし ・・・・・ 迷うことは何もない、誰の意見も 相談も無しで 私は働きだした、と同時に、自動車学校に通い始めた、勿論 ローンだ、 しかしながら、この年で 高校生に囲まれ免許を取るのは、勇気がいった。 一ヶ月と少しで、免許を取得、仕事も順調、車も中古だが購入した。 こうした私を、横目で見ていた、和樹が言った、 「 別居はしない 」 今までの私なら、怖くて何もいえなくなっていたが 、この数ヶ月の頑張りと、免許を取り、車を持ったことで、行動範囲が広くなり、めちゃめちゃ強くなった気がしていた、 「 いいえ、別居してもらいます。 」 その時 和樹は、私が想像をしていなかったことを、淡々と言い出した。 今までどおり生活費はやるから、光熱費から家賃 、貯金に保険 等、今までと変わらずに、やりくりしてくれ。それにもビックリしたが、まぁ一度も銀行に行ったことのない人だから、分かったと了解した。 が それだけではなかったのだ、驚いたことに 私の名義で、バイクを一台買ってくれというのだ、意味が分からず、ヨクヨク 聞くと、昔から欲しかったのだという ・・・・ 。 有り得ない

更新日:2009-03-25 13:23:23

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激動人生「生と死」・・・・・幸せになるまで