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息を飲み ドアを開けた 「 ただいま~ 」 私の声に さな と まな が 駆け寄ってきた、さな・まな・ を 抱きしめた 力いっぱい何度も抱きしめた、この空間が 何とも 心地よかった 、何度 この場面を夢見ただろう、この子達が居れば 何も要らない・・・・。 奈々恵は? 周りを 見渡した、 奈々恵は、布団の上に チョコン と座り、私を 照れくさそうに 眺めていた、「 奈々! 」私が近づき、 抱きしめようとすると 、奈々は 布団をかぶってしまったのだ、私に怒っているのか? 恥ずかしいのか? おばあちゃんが 「 ほら、奈々ちゃん、お母さんだよ~ 」 その声に安心したのか、布団から ヒョコン! と 顔を出した、私は思いっきり 抱きしめた 「 奈々ぁ 」 寂しかったろう、 甘えたかったであろう、 こんな小さな身体で、 妹たちを支え お父さんの酒乱の怖さにも、 耐えていたのだろう、 涙があふれた、 二度と子供のそばを 離れない。 心の中で 何度も誓った・・・・。 この日、和樹とは 何も言葉を 交わさないまま、久しぶりにみんなで 川の字になり布団に入った、 まなの 予防接種はというと、 少し泣いたが 1・2分 で終わった、 子供と居ると 心が 安らいだ、今まで苦しかったことが、嘘のように 薄れていく、次の日、和樹は 私に こう言った 「 俺は今まで お前を散々働かせ 好きな事してきた だからお前には 何も言えない あのときの罪を償ってるんだ 。」 この後、この 逃亡生活について 和樹は、私を責めたり いやみを言ったりすることは、一度もなかった 、 心が救われる思いだった。 だが 、私の中で 友一を好きな気持ちは、何一つ変わっていなかった、その後、 友一の嫁は子供を連れ出て行った。 友一は 物心も ついていない子供たちに、1人ずつ 、これから 誰と一緒に居たいか、聞いたらしい。 答えは言うまでもない 、 彼らは 母親を とったのだ、 友一はかなりのショックをうけていた 。 その頃から 自分の子供を忘れたいのか 私と、私の子供を含む、付き合いが始まった。 友一は、初めて 女の子という、子供の存在と 向き合い、 奈々 ・ さな ・ まな ・ の さまざまな行動、言動に、混乱していたようだった、しかし 二女の、さな は 、戸惑いながらも 子供たちを わかろうと 苦戦する、友一に 優しかった。 というか何のこだわりもなく、接してくれた。 実は 二女、 さな は、人見知りが激しく、私以外には、抱かれない タイプの子であったのに、彼 、友一には、違ったのだ、 なぜか、友一の ひざから 離れない、この ひざは、 誰にも渡さない という姿勢で いつも独占して 座っていた。 友一もまんざらではないらしく、さなの 行動を見ながら、誇らしげに 笑っていた。 この光景が、心地よく 陽だまりの中に居るような、暖かい気持ちにしてくれていた ・・・・・ 。

更新日:2009-03-24 15:49:47

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激動人生「生と死」・・・・・幸せになるまで