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裏切り

奈々恵は小さい体で頑張り退院した、費用が4万もオーバーしてしまったが、母乳で大切に育てた、長女であり、初めての子、厳しく優しく大事に育てた、奈々恵2ヶ月かわいくて仕方ない、しかし私にはまだ、しなくてはならない事があった、実家に奈々恵を連れ向かった、敷居をまたぐなと言われ何年がたっただろう、祇園祭の日、花火の音とともに、意を決し実家を訪れた、私と抱いている 赤ちゃんを見て 「 何しに来た! 」 父が怒鳴った。それを聞きつけた母が、何もいわず、私の顔を覗き込むように、奈々恵を私の腕から取り上げリビングへ入っていった、「 早く入りなさい、蚊が入るから・・・ 」 許してくれた、森山君のことはあえて何も聞かなかったし、私も雰囲気が壊れるのが嫌で話さなかった、私の両親にとっても、初孫でとてもかわいがられたことは間違いなかった。このころから私の「 森山君 」という呼び方が「 和樹 」に変わっていった、それからは順調に、次女・さな、三女・まな 、と産んだのです、少しずつ彼は変化し仕事の鬼になっていった、私はパートもせずに主婦と子育てに奮闘していた、しかし相変わらず和樹の酒乱は治らない・・・・でも昔に比べると生活もドンドン裕福になっていった、こんな小さな幸せな日々が続くと思っていた、ずっとこんな平凡な日を待ち望んでいたのだから・・・・ある日のこと、ようやく勘当が解き放たれ、普通の親子に戻れた私の母から、話したいことがあると電話が、いいづらそうに話し出した、母が不倫をしていたのだ、聞きたくなかった事実、私に話したことで、開放感が出てきたのか、世間にも許してもらったと勘違いしているか、母は私には何でも話してくれた、彼氏のこと彼氏の娘のこと、この出会いが、私の人生すべてを変えていくとも知らずに・・・・ 母の不倫相手に逢った、なかなか感じのいい人だが、お金はバリバリ働いていた母がすべて面倒みていたようだった、反対するでもなく、父には悪いが、何となく仲の良い家族のようになっていった、初めて不倫相手の娘を見た、高校時代の仲の悪かった女だった、「 ゲ~ 」知らん顔するわけにもいかず大人気ない態度も出来ず、ニコニコ笑顔で挨拶をした、彼女には3人の息子がいた、昔のことはお互い口に出すことなく、何となく仲良くなっていった、そんな中、私たちの家が立ち退きになった、大金90万ものお金が手に入ることになったのだ、「 ヤッター 」ということで3DKに引越し、初めて普通のアパートに住めることになったのだ、水道の蛇口からお湯が出る、トイレも水洗だ、すご~い!びっくりした!自分がこんな生活を送れる様になるなんて、神様に感謝、一生懸命働いてくれてる和樹にも本当に感謝、このころ、ようやく母は和樹を受け入れ、車の免許がないことを心配し、免許取得、全額支払ってくれたのだ、感謝。

更新日:2009-03-16 09:42:20

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激動人生「生と死」・・・・・幸せになるまで