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影が長く伸びる公園の道を、あたしは一人てくてく歩いた。かなり日が沈みかけてる。
もちろん頭の中はさっきのことで一杯一杯状態。
どうしよう…なんて返事すればいいんだろ?

そりゃ、流星のこと嫌いじゃない。あれでもクラスじゃ、結構もててる方だと思うし。何度かラブレターを預かった事だってあるんだ。

よくある恋愛小説とか、少女漫画じゃ、こういうとき、幼なじみの女の子って、きっと複雑な気持ちになるんだろうけど、あたしにはそんなこと全くなかったな。

何も気にせずに他の子からの手紙を渡してたけど、「ずっと前から私を想ってた」って言ってたって事は…流星…どんな気持ちで私から手紙を受け取ったんだろう…?

いままで、彼女つくんなかったのって、やっぱあたしのせい…なんだよね?
けど、そんな風に流星のこと、考えたことなかったな。 一緒にいるのが当たり前すぎて、まるで家族みたいな感覚だったし。そんなこと急に言われても困るよ。

と。
ふと、前方の草むらから、いきなりガサリと音を立てて、何かが飛び出してきた。

な…なにこれ?

目の前に現れたのは、見たこともない奇妙な生き物だったんだ。耳はウサギみたいにデカい。そのくせ、体つきはまるでネズミみたいで。おでこに、でっかい虹色の宝石みたいなのがついてる。
こんなの見たことない。何なの、これは?

未知の生物に面食らっていると、ふいに
「待てー!!この野郎ッ!!!」
と、怒鳴り声がして、真っ赤な髪を炎のように揺らしながら、見知らぬ男の子が駆けてきた。

赤毛って言ったら、よく「赤毛のアン」とかの、赤茶けた髪の毛の色を思い出すけど、そんなもんじゃないんだ。

マジで、まるで炎。気味悪いくらい真っ赤なんだ。いくら染めたって、こんな色にはなんないよ、普通は。
しかも、その手に持ってるのは何!?剣じゃないの!!

更新日:2008-11-30 20:33:20

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