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序章
「ずっと、お前が好きだったんだ。俺と…付き合ってみないか?未散(みちる)」
幼なじみの流星に、いきなり告られて、 あたしは思わず、校舎の中庭に呆然と立ち尽くしてしまった。
手から持っていたゴミ袋が、重たげな音を立てて落ちる。
言葉が何一つ出てこない。
嬉しいというより、むしろ信じらんないってカンジ。だって、そんなそぶり、今までたったの一度だって見せたことなかったでしょ?
ずっと家が隣で、何をするのも一緒だった。 知らないことなんて何もない。流星のことなら、他の誰よりも良くわかってる。
小3まで、ネションベンたれてたのだって知ってるし、 いじめっ子にゲーム取られて泣きべそかいたことも。
そんなあいつがあたしを…? …信じられる??
だいたい、他にも可愛い子なんて、たっくさんいるじゃん?何でこのあたしなワケ??
あたしのことは、流星が一番よく分ってるハズ。 最近じゃ、RPGゲームにハマってて、ほかの事は二の次。 髪もボサボサ、めんどいからって二つ分けにして無造作に縛ってる始末。 イマドキの女の子からは程遠い、こんな変わり者の私なのに。
何を血迷ったんだ、アイツは??
っていうか、告られたの、生まれて初めてなんですけど。
恋とか、男の子のことなんて、まったく考えたことなかったよ。 …まあ、ゲームに出てくる美形の勇者サマなんかを、かっこいいーー!!なんて思ったりはするけど…
チャイムが鳴った。あたしは我に返った。
そうだった、掃除当番を終えて、最後にゴミを運んでる途中だったんだっけ。
「これ、もってけばいいのか?」
そういって、流星があたしが取り落としたゴミ袋を持ち上げ、歩き出した。
「…返事はすぐじゃなくていいから。…でも、いつか …必ず聞かせて。…じゃ。」
そう言い残して、ゴミ置き場に向かう流星の背中を、あたしは言葉もなく、ただじっと見送っていた。
幼なじみの流星に、いきなり告られて、 あたしは思わず、校舎の中庭に呆然と立ち尽くしてしまった。
手から持っていたゴミ袋が、重たげな音を立てて落ちる。
言葉が何一つ出てこない。
嬉しいというより、むしろ信じらんないってカンジ。だって、そんなそぶり、今までたったの一度だって見せたことなかったでしょ?
ずっと家が隣で、何をするのも一緒だった。 知らないことなんて何もない。流星のことなら、他の誰よりも良くわかってる。
小3まで、ネションベンたれてたのだって知ってるし、 いじめっ子にゲーム取られて泣きべそかいたことも。
そんなあいつがあたしを…? …信じられる??
だいたい、他にも可愛い子なんて、たっくさんいるじゃん?何でこのあたしなワケ??
あたしのことは、流星が一番よく分ってるハズ。 最近じゃ、RPGゲームにハマってて、ほかの事は二の次。 髪もボサボサ、めんどいからって二つ分けにして無造作に縛ってる始末。 イマドキの女の子からは程遠い、こんな変わり者の私なのに。
何を血迷ったんだ、アイツは??
っていうか、告られたの、生まれて初めてなんですけど。
恋とか、男の子のことなんて、まったく考えたことなかったよ。 …まあ、ゲームに出てくる美形の勇者サマなんかを、かっこいいーー!!なんて思ったりはするけど…
チャイムが鳴った。あたしは我に返った。
そうだった、掃除当番を終えて、最後にゴミを運んでる途中だったんだっけ。
「これ、もってけばいいのか?」
そういって、流星があたしが取り落としたゴミ袋を持ち上げ、歩き出した。
「…返事はすぐじゃなくていいから。…でも、いつか …必ず聞かせて。…じゃ。」
そう言い残して、ゴミ置き場に向かう流星の背中を、あたしは言葉もなく、ただじっと見送っていた。
更新日:2008-12-13 21:13:33