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松尾リク（主人公）
筒井君（筒井道隆さん風）
ユースケ君（ユースケサンタマリアさん風）
朝香（瀬戸朝香さん風）
葛山君（葛山信吾さん風）
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　私と筒井君は二人とも不安定な心でボロボロになりながらも、
お互いを誰よりも愛しあっていました。

　一生お互いが無しでは考えられない、
その気持ちは変わらず。
知り合って四年、恋人になって三年が経ち、
19歳の春を迎えていました…






　私はユースケ君への思いを少しずつ忘れるようにと日々を過ごしながら、
彼の妹さんと同じ会社で社会人として働き始めていた。



　大学へ行く資金づくりの為だけに何でもよくて入った会社だったが、
入ってみて、その会社や、その会社の大先輩方を目の当たりにするうちに
ものすごく意欲が湧いてきた。

　私はもともと中途半端が嫌いで負けず嫌い、
何をするにも＜どうせやるならトップをめざせ＞とかって
体育会系のポリシーがあったので、
とことん頑張ってみたくなった。

　この仕事を究めてみたいと思うようにまでなっていた。
社内で教育主任なんかもしておられた大先生にすごく憧れた。
それはそれは物凄くカッコ良かった。
私の中に新たな夢がうまれた。
私もこの業界究めて、あんなふうになりたい！







　一浪後の筒井君はこの春またとんでもなく難関大学を受験し、
今回ももう一年浪人する事になった。
やはりとことん妥協せず夢を追いかける。そういう人だった。





　桜が散り、G.W、五月のさわやかな風が吹く頃、
同期入社の女友達朝香と久しぶりに会うことになった。

　別々の所に配属されていたので数ヵ月ぶりの再会だった。
食事にいって、呑みにいって、つもる話を語り合った。

　仕事のこと、恋のこと…
その夜は朝までとことん語り合おうと
盛り上がっていた。









「じゃ、もう一軒、行こう！」


　二人ともいい調子で街を歩いていた。
途中何度も男たちから声を掛けられた。
けれど私たちは無視して笑いながら歩き続けた。


　何組ほど振っただろうか、
また二人組の男に、


「すいません、良かったら僕らと呑みに行きませんか？一杯だけでも…」

　と、声を掛けられた。




　当然また無視して歩いて…
行こうとしたら、なんと、
何故か同期の朝香は立ち止まって男と話している。
酔っ払いの気紛れだか何だかわからないが、
なぜか彼等と一軒行くことになった。


　私と朝香、
23歳と24歳だという彼等と
四人でショットバーに行って、
何だかたわいのない会話をして大笑いして、店を出た。

　24歳の彼は朝香を気に入った様で、
もう一軒行こうとか電話番号教えてとか、
随分ねばって口説いてた。



　その姿を少し離れて私ともう一人の彼が眺めていた。
対照的な雰囲気の23歳の彼は少しもガッつく感じはない。

「今日は女二人、水入らずで語る日だったんでしょ？
いきなり付き合わせちゃって悪かったね。
ほんとゴメン。
あの二人どっか行っちゃうなら、僕、君を送ろうか？
送られうほうがむしろ恐いって思うなら
無理には送らないけど。」





　結局、朝香も誘いを断わったので、
名前も、歳も、仕事も電話番号も、
何も言わずに彼等とはその場で別れた。











　そんな事があった数日後。
いつもどおりに仕事をしていたときのこと。




　私は当時デパートの中で仕事をしている事が多かったのですが、
ドタバタと忙しく走り回っていた夕方頃、
売り場の通路で人にぶつかってしまった。


「すみませんっ！大丈夫ですか？！」


　相手の顔を見上げると、
なんとそれは先日の23歳の彼だったのです！


　二人とも目を真ん丸にして
開いた口がふさがらないって感じ。

「あ！…」


「あ！…」


「どーも…」






　驚き過ぎて、どう反応していいかわからない。
そこで彼がこう言ったのです。


「びっくりしたあ！
まさかホントに逢えるとは思わなかったんだけど、
この前話してて何となくデパート関係の人なんじゃないかと思ったから、
もしかしたら逢えるかもと思って捜してたんだ。
やっぱりそうだったんだね！」




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※実話小説なので、そのまま書いていますが、
未成年の飲酒は法律で禁じられています。
私の過去の過ちであり大変反省しています。
絶対に真似しないで下さい。
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