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ありえない日々

大仕事から2日後…ソウル・リベレーターズの装甲車は、サン・ベリーを後にしていた。

…本当を言えば、すぐにでも退去したかったのだが…防衛戦後、最低でも1日は様子を見るのが、アンデッド・バスターの「マナー」だ。

ちなみに…本来なら、この【後衛】に当るのはライズなのだが、足場を失ってしまった為、ジャック×グレンのタッグが急遽その任を務めた。

幸い、残兵ゼロという奇跡的な数字のお陰で、事なきを得たが…


危機的な夜を越え、サン・ベリーの住人たちは無事に朝を迎えたことに喜び…我が身の守護者たちへの感謝を携えて街外れへ向かう途上、思わぬ光景に我に返った。

傾いた通信塔…その足場から、手動エレベータで銃器と弾丸ケースを下ろすライズの姿。その意味するものは…サン・ベリーは、外部との連絡を断たれた、という事。無論、若者たちの「任務完了報告」も含めて…

幸い、ソウル・リベレーターズの装甲車は、その規模に相応しからぬ通信機器を備えているので、街の通信塔補修については、即座にトリ・ライブラを通じて手配が整った。が…

「君たちに救われたことは確かですからな。すぐにでも謝礼を支払いたいのは山々だが…」

そう…【報告】だけは、サン・ベリーから直接の通信でなければ、受領されない。言葉と裏腹の苦笑いを浮かべる村長の前に、グレンとライズが揃って平伏したことは言うまでもない…

更新日:2023-05-27 17:06:10

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