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10.幽霊船
港町
以前と変わらず多くの船が出入りしている
スループ船は難なく桟橋に付けることが出来た
「よっし!着いた!今日は陸で休憩だ」
「ただいま~♪ウフフ」
「すまんが全員フードで顔を隠して行動してくれぇ」
「え~どうして~?」
「前来た時とは状況が変わってる…闇商人不在で物流が滞っててな…略奪が増えてんのよ」
「僕の不在で流通品の物価がすごく上がってると思うよ」
「その通りだ…物によっては前の20倍近い」
「旅商人が一番襲われやすいかな…これから皆一緒に行動しよう」
「教会に行きたかったなぁ~」
「済まない…今回はガマンしておくれ」
宿屋
「みんな一息つけたかい?」
「ふううぅぅぅおなかいっぱ~い」
「それにしても食材が随分偏ってるな…肉が無え…」
「しょうがないね…流してた格安の肉も僕が流さないと止まる」
「商人って色んな物を流通させてたんだね~」
「タダ同然で流通させてたから本来の価格に戻ったっていう言い方もあるけどね」
「さて…これからどうする?酒場行くか?」
「あぁ皆で行こう」
「わ~い」
「2~3杯だけの約束ね」
「は~い」
酒場
「いらっしゃいませ。4名様ですか?」
「カウンターで頼む。ハチミツ酒を4つ持ってきてくれ」
「かしこまりました」
「マスター最近の話題は何か無いかな?」
「ん~最近は景気が悪くてね~良い情報も入って来ないんですよ」
「始まりの国周辺では麻薬の需要ないのかな?」
「お客さんそんな話を人前でするのは…誰かに聞かれるとお縄かけられますよ?」
「これを捌きたいんだ…」
ドサリと粉の入った袋をテーブルに乗せた
「こ、これは…こんなに沢山」
「売人に会いたいんだ…知ってるよね?」
「表の街道にいるアクセサリー商人が知ってると思います…」
「ハハありがとう!景気良くなると良いねぇ」ジャラリ
「金貨が多い様ですが?」
「わかってるでしょう?口止めも含めたお礼だよ」
「あ、ありがとう御座います!」
「そうだ!お土産にハチミツ酒を少し貰えるかな?」
「はい!よろこんで」
表街道
フードを深く被った4人はハチミツ酒を飲みながら歩いて居た
特に盗賊は歩く素振りが近寄れない雰囲気を持って居る…誰もその4人に何かしようとは思わない
「僧侶。ゆっくり飲めなくてごめんよ」
「いいの~歩きながらでも楽し~いウフフ」
「ここからは盗賊に頼むよ」
「わかったまかせろ…多分顔見知りだ」
「あそこのアクセサリー商人だよ」
アクセサリーを売るその人は割と顔立ちの良い女性だった
「さぁ!ハチミツ酒持って来たぞ飲め!」
「!!?ハッ…あなた…」
「乾杯しようじゃないか」
「闇商人…これはどういう…」
「おいおいそんな事を声を出して言うなよ」
「ブツを捌きに来たの?」
「まぁ…そんな所だ」
「条件は?」
「1袋目:幽霊船の情報 2袋目:海賊と王国の情報 3袋目:魔女の情報」
「1袋目しか情報を持っていない」
「まぁ良い…他の情報はまた仕入れといてくれ」
「幽霊船については確かな情報がある…」
あの船の乗組員は全員薬漬けの始まりの国の衛兵
幽霊船に偽装してヤバイ物を運んでいるらしいわ
今は薬の流通があなた達のせいで止まってる
直に薬が切れて暴動が起きるのを王国が恐れているわ
「居場所はわかるか?」
「それは分からないわ…薬の到着を待っているから近くに居るとは思う」
「そうか…十分な情報だ…ほら」ドサリと粉の入った袋を置いた
「こ、これからどうやって連絡を取れば良いの?中立の国へ行っても…」
「こちらから連絡を取る…十分な情報があればの話だがな」
「わ、わかったわ…露店しながら待ってる」
「僧侶!」
「ふぁ~い」
「アクセサリー好きなもの一つ選んで良いぞ」
「わ~いウフフ」
そのやり取りは誰かに見られて居れば密売に見えただろう
深くフードを被った4人はそういう雰囲気を持って居るのだから
宿屋
「十分な情報は入らなかったけど幽霊船の情報は大きいね」
「そうだな…乗組員が人間だと判った分動きやすい」
「そうと分かったら明日の早朝に探しに出ようか」
「ぐががすぴーぐががすぴー」ベッドに横になるなり寝た僧侶
「僧侶はのん気だな…緊張の欠片も無えな…」
「ハハ良いじゃないか。でも毎日お祈りは欠かしてないよ」
「囚人!やっと新鮮な血にありつけるな」
「フン!人を魔物扱いするな。俺は今酒を楽しんでいる」グビグビ
「死人でも酔えるのかい?」
「少しは気が楽になる…」
「そりゃ良かった」
翌朝
「むにゃ~ねも~い」
「もう出発するぞ早く気球に乗れ!!」
「あれって騎士じゃないか?」
「え!!どこどこどこ?」
「おぉ~そりゃ良い手だヌハハ」
「もう!!」
「目ぇ覚めたか?行くぞ出発だ!!」
まだ日が登る前に4人を乗せて気球は港町を離れた…
以前と変わらず多くの船が出入りしている
スループ船は難なく桟橋に付けることが出来た
「よっし!着いた!今日は陸で休憩だ」
「ただいま~♪ウフフ」
「すまんが全員フードで顔を隠して行動してくれぇ」
「え~どうして~?」
「前来た時とは状況が変わってる…闇商人不在で物流が滞っててな…略奪が増えてんのよ」
「僕の不在で流通品の物価がすごく上がってると思うよ」
「その通りだ…物によっては前の20倍近い」
「旅商人が一番襲われやすいかな…これから皆一緒に行動しよう」
「教会に行きたかったなぁ~」
「済まない…今回はガマンしておくれ」
宿屋
「みんな一息つけたかい?」
「ふううぅぅぅおなかいっぱ~い」
「それにしても食材が随分偏ってるな…肉が無え…」
「しょうがないね…流してた格安の肉も僕が流さないと止まる」
「商人って色んな物を流通させてたんだね~」
「タダ同然で流通させてたから本来の価格に戻ったっていう言い方もあるけどね」
「さて…これからどうする?酒場行くか?」
「あぁ皆で行こう」
「わ~い」
「2~3杯だけの約束ね」
「は~い」
酒場
「いらっしゃいませ。4名様ですか?」
「カウンターで頼む。ハチミツ酒を4つ持ってきてくれ」
「かしこまりました」
「マスター最近の話題は何か無いかな?」
「ん~最近は景気が悪くてね~良い情報も入って来ないんですよ」
「始まりの国周辺では麻薬の需要ないのかな?」
「お客さんそんな話を人前でするのは…誰かに聞かれるとお縄かけられますよ?」
「これを捌きたいんだ…」
ドサリと粉の入った袋をテーブルに乗せた
「こ、これは…こんなに沢山」
「売人に会いたいんだ…知ってるよね?」
「表の街道にいるアクセサリー商人が知ってると思います…」
「ハハありがとう!景気良くなると良いねぇ」ジャラリ
「金貨が多い様ですが?」
「わかってるでしょう?口止めも含めたお礼だよ」
「あ、ありがとう御座います!」
「そうだ!お土産にハチミツ酒を少し貰えるかな?」
「はい!よろこんで」
表街道
フードを深く被った4人はハチミツ酒を飲みながら歩いて居た
特に盗賊は歩く素振りが近寄れない雰囲気を持って居る…誰もその4人に何かしようとは思わない
「僧侶。ゆっくり飲めなくてごめんよ」
「いいの~歩きながらでも楽し~いウフフ」
「ここからは盗賊に頼むよ」
「わかったまかせろ…多分顔見知りだ」
「あそこのアクセサリー商人だよ」
アクセサリーを売るその人は割と顔立ちの良い女性だった
「さぁ!ハチミツ酒持って来たぞ飲め!」
「!!?ハッ…あなた…」
「乾杯しようじゃないか」
「闇商人…これはどういう…」
「おいおいそんな事を声を出して言うなよ」
「ブツを捌きに来たの?」
「まぁ…そんな所だ」
「条件は?」
「1袋目:幽霊船の情報 2袋目:海賊と王国の情報 3袋目:魔女の情報」
「1袋目しか情報を持っていない」
「まぁ良い…他の情報はまた仕入れといてくれ」
「幽霊船については確かな情報がある…」
あの船の乗組員は全員薬漬けの始まりの国の衛兵
幽霊船に偽装してヤバイ物を運んでいるらしいわ
今は薬の流通があなた達のせいで止まってる
直に薬が切れて暴動が起きるのを王国が恐れているわ
「居場所はわかるか?」
「それは分からないわ…薬の到着を待っているから近くに居るとは思う」
「そうか…十分な情報だ…ほら」ドサリと粉の入った袋を置いた
「こ、これからどうやって連絡を取れば良いの?中立の国へ行っても…」
「こちらから連絡を取る…十分な情報があればの話だがな」
「わ、わかったわ…露店しながら待ってる」
「僧侶!」
「ふぁ~い」
「アクセサリー好きなもの一つ選んで良いぞ」
「わ~いウフフ」
そのやり取りは誰かに見られて居れば密売に見えただろう
深くフードを被った4人はそういう雰囲気を持って居るのだから
宿屋
「十分な情報は入らなかったけど幽霊船の情報は大きいね」
「そうだな…乗組員が人間だと判った分動きやすい」
「そうと分かったら明日の早朝に探しに出ようか」
「ぐががすぴーぐががすぴー」ベッドに横になるなり寝た僧侶
「僧侶はのん気だな…緊張の欠片も無えな…」
「ハハ良いじゃないか。でも毎日お祈りは欠かしてないよ」
「囚人!やっと新鮮な血にありつけるな」
「フン!人を魔物扱いするな。俺は今酒を楽しんでいる」グビグビ
「死人でも酔えるのかい?」
「少しは気が楽になる…」
「そりゃ良かった」
翌朝
「むにゃ~ねも~い」
「もう出発するぞ早く気球に乗れ!!」
「あれって騎士じゃないか?」
「え!!どこどこどこ?」
「おぉ~そりゃ良い手だヌハハ」
「もう!!」
「目ぇ覚めたか?行くぞ出発だ!!」
まだ日が登る前に4人を乗せて気球は港町を離れた…
更新日:2023-03-23 07:20:31