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魔王城
シーン…
「静かだ…」
「扉開いてるよ~」
「囚人!先頭行ってくれ!」
「入るぞ?離れるな!」
「誰も居ないね~」
囚人は中に入るなり驚いて居た
「バカな…」
「どうした?」
「おかしい…ここでキマイラを育てて居る筈…」
「キマイラ?」
「な、何も無い…どういう事だこれは…」
「そりゃこっちの台詞だ…しかし何も無ぇな?」
「ねぇ!!あれ!!」
「うぉ!黒焦げの亡骸が…4体」
「騎士のグレートソードとエルフの娘のシルバーボウが無い」
「うむ確かに…散乱している装備はどれも騎士達の物では無いな…」
「悪りぃ商人…すこし壁にもたれててくれ」
「心配だなぁ~」
「囚人と僧侶も周辺を探してみてくれ」
「は~い」
盗賊は走り回り城の中を探索し始めた
「何も無え…魔物も居ねえ…どうなってる!?」
「騎士達どこ~?」
「まさかキマイラはもう完成しているのか?」
「お、おかしいね?まさか魔王のまやかしだったりハハ」
「そんな筈は無い…確かに昔ここでエルフの血を使ってキマイラを育てて居たのだ」
「魔王城の外もよく探してみんぞ!!」
「そうだね…」
魔王城前
すっかり日は落ちて辺りは暗くなっている
城門横の壁に具合の悪い商人を持たれ掛けさせ
僧侶は商人の介抱をしていた
「僧侶…僕の為にすまないね…」
「いいの~気にしないで~」
「本当に不便な心臓だよ…肝心な時に動けない」
「介抱は慣れてるの~」
「それにしても盗賊と囚人遅いね」
「風が出てきた~気球をロープで良く縛っておかないと…」
「そうだね飛ばされると厄介だね」
「ねぇ…わたし気になってる事があるの…」
「なにかな?」
「ううん何でもない…気のせいだと思う」
「お~い!!」
「あ!!盗賊さんが帰ってきた~見つかった~?」
「ハァハァ…ダメだ…どこにもいねぇ」
「魔王城の下の方はどうなってるの~?」
「ちょっとした森になってる…見たことない魔物がわんさか居る」
「あそこに見える小屋には行ってみた~?」
「あぁ…行ってみたが誰もいねぇ…囚人は帰って来てないのか?」
「まだ~」
「もう日が落ちて探索は厳しいね」
「今日はここで野営だな…どうやら下に居る魔物は階段を上がれない様だからこの場所が安全だ」
「焚火する~?」
「そうだな…ちっと薪集めてくっからその辺の石拾って暖炉でも作っといてくれ」
「わかったぁ~」
焚火
メラメラ パチ
小さくても焚火の明かりが有るとそこに営みを感じる
盗賊は干し肉を火に炙って柔らかくして商人に食べさせていた
「あ…囚人が帰って来たみたいだよ?」
「おぉ囚人!どうだった!?」
「海辺を探してみたが誰も居ない…だがこの杖を見つけた」
「あ!!それ魔女の杖!!どうして海辺に?」
「さぁな…他に沢山の足跡もあった」
「何か辻褄が合わないな…」
「この島には俺たちしか居ない様に思う…神隠しにあったようだ…」
「神隠しぃぃぃ!!」
「んん!!?どうしたの急にそんな大きな声で…」
「魔女は神隠しができるの…」
「ハッ!!そういう事か!!」
「んん?」
「これは…かも知れないという話だけど…」
1:騎士達がここに来た時にはもう誰も居なかった
2:4体の黒焦げの亡骸を見て勇者を救うのが遅かったと考えた
3:魔女が神隠しを使って3日分過去に戻った
4:3日前に海辺で争った後…捕らえられた
5:その後幽霊船に乗せられ連れ去られた
「魔女は自分の命も吸えるのかなぁ?」
「さぁ…それは本人じゃないと分からないなぁ」
「わたしが気になってた事はね…幽霊船とすれ違った時変な耳鳴りが聞こえたの…」
「そういえばそうだな…」
「何かの合図だったのかも知れないって…」
「明日もう一日この島を探して見つからなかったら幽霊船を探すか」
「そうだね…」
そして4人は何も無いこの島で一晩を明かした
翌日
明るくなり始めた早朝から騎士たちの捜索を始めた
日が傾き始め何の手掛かりも無いからやる気も無くなって来た
「やっぱり誰一人居無え!」
「幽霊船かなぁ?」
「その可能性が高そうだね…」
「それほど大きく無いこの島で隠れる所などそうあるまい…」
「心配だなぁ…」
「よし!書置きを残して幽霊船を追いかけよう」
「書置き?」
「まだこの島に居るとしても次落ち合う場所だけ書置きで残す」
「落ち合う場所ねぇ…」
「良い場所知ってるよ~ウフフ」
「どこかな?」
「魔女の塔」
「ふむ…良いね」
「じゃぁわたしが書くね~」
”騎士へ
”魔女の塔で待ってる
「よし!日が暮れる前にここを出発しよう」
「僕は少し気球で横になる…心臓が苦しい」
「お~し!!決まったなら即行動だ!!ほら!!乗ったぁ!!」
こうして気球に乗る4人は帰路につく
幽霊船を目指して…
シーン…
「静かだ…」
「扉開いてるよ~」
「囚人!先頭行ってくれ!」
「入るぞ?離れるな!」
「誰も居ないね~」
囚人は中に入るなり驚いて居た
「バカな…」
「どうした?」
「おかしい…ここでキマイラを育てて居る筈…」
「キマイラ?」
「な、何も無い…どういう事だこれは…」
「そりゃこっちの台詞だ…しかし何も無ぇな?」
「ねぇ!!あれ!!」
「うぉ!黒焦げの亡骸が…4体」
「騎士のグレートソードとエルフの娘のシルバーボウが無い」
「うむ確かに…散乱している装備はどれも騎士達の物では無いな…」
「悪りぃ商人…すこし壁にもたれててくれ」
「心配だなぁ~」
「囚人と僧侶も周辺を探してみてくれ」
「は~い」
盗賊は走り回り城の中を探索し始めた
「何も無え…魔物も居ねえ…どうなってる!?」
「騎士達どこ~?」
「まさかキマイラはもう完成しているのか?」
「お、おかしいね?まさか魔王のまやかしだったりハハ」
「そんな筈は無い…確かに昔ここでエルフの血を使ってキマイラを育てて居たのだ」
「魔王城の外もよく探してみんぞ!!」
「そうだね…」
魔王城前
すっかり日は落ちて辺りは暗くなっている
城門横の壁に具合の悪い商人を持たれ掛けさせ
僧侶は商人の介抱をしていた
「僧侶…僕の為にすまないね…」
「いいの~気にしないで~」
「本当に不便な心臓だよ…肝心な時に動けない」
「介抱は慣れてるの~」
「それにしても盗賊と囚人遅いね」
「風が出てきた~気球をロープで良く縛っておかないと…」
「そうだね飛ばされると厄介だね」
「ねぇ…わたし気になってる事があるの…」
「なにかな?」
「ううん何でもない…気のせいだと思う」
「お~い!!」
「あ!!盗賊さんが帰ってきた~見つかった~?」
「ハァハァ…ダメだ…どこにもいねぇ」
「魔王城の下の方はどうなってるの~?」
「ちょっとした森になってる…見たことない魔物がわんさか居る」
「あそこに見える小屋には行ってみた~?」
「あぁ…行ってみたが誰もいねぇ…囚人は帰って来てないのか?」
「まだ~」
「もう日が落ちて探索は厳しいね」
「今日はここで野営だな…どうやら下に居る魔物は階段を上がれない様だからこの場所が安全だ」
「焚火する~?」
「そうだな…ちっと薪集めてくっからその辺の石拾って暖炉でも作っといてくれ」
「わかったぁ~」
焚火
メラメラ パチ
小さくても焚火の明かりが有るとそこに営みを感じる
盗賊は干し肉を火に炙って柔らかくして商人に食べさせていた
「あ…囚人が帰って来たみたいだよ?」
「おぉ囚人!どうだった!?」
「海辺を探してみたが誰も居ない…だがこの杖を見つけた」
「あ!!それ魔女の杖!!どうして海辺に?」
「さぁな…他に沢山の足跡もあった」
「何か辻褄が合わないな…」
「この島には俺たちしか居ない様に思う…神隠しにあったようだ…」
「神隠しぃぃぃ!!」
「んん!!?どうしたの急にそんな大きな声で…」
「魔女は神隠しができるの…」
「ハッ!!そういう事か!!」
「んん?」
「これは…かも知れないという話だけど…」
1:騎士達がここに来た時にはもう誰も居なかった
2:4体の黒焦げの亡骸を見て勇者を救うのが遅かったと考えた
3:魔女が神隠しを使って3日分過去に戻った
4:3日前に海辺で争った後…捕らえられた
5:その後幽霊船に乗せられ連れ去られた
「魔女は自分の命も吸えるのかなぁ?」
「さぁ…それは本人じゃないと分からないなぁ」
「わたしが気になってた事はね…幽霊船とすれ違った時変な耳鳴りが聞こえたの…」
「そういえばそうだな…」
「何かの合図だったのかも知れないって…」
「明日もう一日この島を探して見つからなかったら幽霊船を探すか」
「そうだね…」
そして4人は何も無いこの島で一晩を明かした
翌日
明るくなり始めた早朝から騎士たちの捜索を始めた
日が傾き始め何の手掛かりも無いからやる気も無くなって来た
「やっぱり誰一人居無え!」
「幽霊船かなぁ?」
「その可能性が高そうだね…」
「それほど大きく無いこの島で隠れる所などそうあるまい…」
「心配だなぁ…」
「よし!書置きを残して幽霊船を追いかけよう」
「書置き?」
「まだこの島に居るとしても次落ち合う場所だけ書置きで残す」
「落ち合う場所ねぇ…」
「良い場所知ってるよ~ウフフ」
「どこかな?」
「魔女の塔」
「ふむ…良いね」
「じゃぁわたしが書くね~」
”騎士へ
”魔女の塔で待ってる
「よし!日が暮れる前にここを出発しよう」
「僕は少し気球で横になる…心臓が苦しい」
「お~し!!決まったなら即行動だ!!ほら!!乗ったぁ!!」
こうして気球に乗る4人は帰路につく
幽霊船を目指して…
更新日:2023-03-21 06:34:17