- 73 / 229 ページ
8.魔王島
高速船
「この船すごーく早いね~ウフフ」
「船底は頑丈で浅い…その他に重たいものは一切乗ってない」
「そうだ…だが船底が浅い分嵐が来たら転覆しやすい」
「転覆する前に気球で~」
「嵐にならなければ良いが…」
「今要る海域はどういう場所かな?」
「商船の航路からは完全に外れている…どこに岩礁があるか分からんから普通は来ない場所だ」
「陸地が見えないから真っ直ぐ進んでいるかもあやしいね…」
「おい!囚人!本当にこの方角で良いんだろうな?」
「さぁな?陸地が見えるまで真っ直ぐ進め」
数日後
「お~い!!陸地が見えた!!左前方」
「んん??今は海図で言うと何処なんだ?もう現在地も分からん」
「座礁してる船も見える!!」
「沈没船には近づくな…岩礁地帯だ」
「どうすりゃ良い!?」
「陸地沿いを行け」
「おい!こんな陸沿いを航海してて良いのか?座礁するぞ?」
「フフこの海域の沖は遠くまで浅い。岩礁だらけでそっちの方が危ない」
「おまけに霧が深くて前が見えねぇ」
「これは裏航路を知らないと航行できないね…」
「普通はこんな陸沿いを航行しないんだが…」
「あそこに見えてる陸地はどこなんだろう」
「地図には乗っていない島だ」
「結構大きい島だね」
「かつてはドワーフが住んでいた島らしい…行った事は無い」
「ココだったのか…聞いたことがある」
「ドワーフは機械の国の先祖…だっけか?」
「正確にはドワーフ達が古の機械を掘り起こして開拓したのさ…でも人間達に追いやられた」
「ねぇねぇ…ドワーフってあんまり見ないよね?」
「そうだね…開拓民だから色んな所を回ってるらしい」
「海賊王はガチのドワーフだと聞いたがな?」
「あまり会いたくは無いよ…海賊の親玉なんだから」
そのまた数日後
「この島を抜けたら進路を変える…そこから天候が悪くなる」
「不思議な島だな…」
「なんだ?何か見えるか?…霧が深すぎて良く見えんが」
「いや雰囲気というか…音が変なんだ」
「音?波の音しか聞こえん」
「だから変なんだ」
「何訳のわからねぇ事言ってんだ!!」
「あの島には上陸出来ないかな?」
「座礁したくなければ真っ直ぐ行け」
「騎士?どういう風に変なのかな?」
「ん~なんていうか…島なんか無い様な…」
「ハハハ見えてるじゃないか…体当たりでもしてみるかい?」
「まぁまた今度にしろ…今は魔王島が先決だ」
「そうだね…帰りに同じ所を戻るなら寄って見よう」
「話に割り込むが…魔法には幻影魔法というのが有ってのぅ…」
「んん?まぼろしか何か?」
「そうじゃ…無い物を有る様に見せたりする魔術じゃ」
「なるほど…じゃぁ魔王島への航路を隠す目的でその魔術を使ったのが残ってる…といのも考えられそうだね」
「うむ…じゃが誰がその様な魔法を使ったのか…という謎は残るのぅ」
「魔女はその魔法を使えるの?」
「忘れてしもうた…昔は使えたんじゃがのぅ」
「どちらにせよこの島はある意味目印なのだ…近寄らず真っ直ぐ行け」
逆風
ビュゥゥゥゥ
「帆を畳まなくて良いのか!?えらく船が傾いちまうんだが…」
「畳んだらだめだ…海流に流される」
「騎士!!帆下駄が折れないように反対側からロープで引っ張れ!!」
「ええええ!!?」
「帆先が海に浸かったら一気にバランス崩すんだ…あんま傾き過ぎると帆が先に浸かっちまう」
「わかったよ…」
「命綱つけてりゃお前なら行ける!!」
「罠魔法!」シュルリと植物のツタが騎士を掴まえた
「おおおお!やるじゃねぇか」
「ツタを伝って行って~なんてね~ウフフ」
「結局僕がやらないと…」
「俺はお前の反対側で調整する役だ…まぁ2人で何とかするぞ」
「じゃぁ先に出るね」
「おう!!俺は反対側だ…海に落ちんな?」
またまた数日後
ビュゥゥゥゥ
「何日この風が続くんだ?」
「あと2~3日で着くはずだ」
「ねぇ!!大変!!商人の具合が悪いの」
「なにぃ!!ここにきてまた心臓か…」
「薬は持ってきてないの~?」
「商人はもう全部飲んだのか?」
「え!?」
「チッ!!アイツ今まで薬でごまかしていやがったな?」
「無理してたんだ」
「今回ばっかりは商人の命は無いかもしれん…休息出来る場所が無ぇ」
「え~~~困るぅ~」
居室のベッド
「ねぇ大丈夫~?」
「へ、平気さ…少し横になれば…」
「どうして欲しい~?」
「ト、トランプでもやろうか」
ドタドタと騎士が走り込んで来た
「大変だあぁぁぁ!!幽霊船が向かって来るうぅ!!」
「距離は?」
「正面!!もう直ぐニアミスする!!早く来て!!」
「ハハ休んでいられないねぇ…」
「起きても平気なの~?」
「平気さ…ハハ」
「ほら肩を貸してあげる…本当は騎士専用なんだけど特別だからね」
「わるいね…」
「この船すごーく早いね~ウフフ」
「船底は頑丈で浅い…その他に重たいものは一切乗ってない」
「そうだ…だが船底が浅い分嵐が来たら転覆しやすい」
「転覆する前に気球で~」
「嵐にならなければ良いが…」
「今要る海域はどういう場所かな?」
「商船の航路からは完全に外れている…どこに岩礁があるか分からんから普通は来ない場所だ」
「陸地が見えないから真っ直ぐ進んでいるかもあやしいね…」
「おい!囚人!本当にこの方角で良いんだろうな?」
「さぁな?陸地が見えるまで真っ直ぐ進め」
数日後
「お~い!!陸地が見えた!!左前方」
「んん??今は海図で言うと何処なんだ?もう現在地も分からん」
「座礁してる船も見える!!」
「沈没船には近づくな…岩礁地帯だ」
「どうすりゃ良い!?」
「陸地沿いを行け」
「おい!こんな陸沿いを航海してて良いのか?座礁するぞ?」
「フフこの海域の沖は遠くまで浅い。岩礁だらけでそっちの方が危ない」
「おまけに霧が深くて前が見えねぇ」
「これは裏航路を知らないと航行できないね…」
「普通はこんな陸沿いを航行しないんだが…」
「あそこに見えてる陸地はどこなんだろう」
「地図には乗っていない島だ」
「結構大きい島だね」
「かつてはドワーフが住んでいた島らしい…行った事は無い」
「ココだったのか…聞いたことがある」
「ドワーフは機械の国の先祖…だっけか?」
「正確にはドワーフ達が古の機械を掘り起こして開拓したのさ…でも人間達に追いやられた」
「ねぇねぇ…ドワーフってあんまり見ないよね?」
「そうだね…開拓民だから色んな所を回ってるらしい」
「海賊王はガチのドワーフだと聞いたがな?」
「あまり会いたくは無いよ…海賊の親玉なんだから」
そのまた数日後
「この島を抜けたら進路を変える…そこから天候が悪くなる」
「不思議な島だな…」
「なんだ?何か見えるか?…霧が深すぎて良く見えんが」
「いや雰囲気というか…音が変なんだ」
「音?波の音しか聞こえん」
「だから変なんだ」
「何訳のわからねぇ事言ってんだ!!」
「あの島には上陸出来ないかな?」
「座礁したくなければ真っ直ぐ行け」
「騎士?どういう風に変なのかな?」
「ん~なんていうか…島なんか無い様な…」
「ハハハ見えてるじゃないか…体当たりでもしてみるかい?」
「まぁまた今度にしろ…今は魔王島が先決だ」
「そうだね…帰りに同じ所を戻るなら寄って見よう」
「話に割り込むが…魔法には幻影魔法というのが有ってのぅ…」
「んん?まぼろしか何か?」
「そうじゃ…無い物を有る様に見せたりする魔術じゃ」
「なるほど…じゃぁ魔王島への航路を隠す目的でその魔術を使ったのが残ってる…といのも考えられそうだね」
「うむ…じゃが誰がその様な魔法を使ったのか…という謎は残るのぅ」
「魔女はその魔法を使えるの?」
「忘れてしもうた…昔は使えたんじゃがのぅ」
「どちらにせよこの島はある意味目印なのだ…近寄らず真っ直ぐ行け」
逆風
ビュゥゥゥゥ
「帆を畳まなくて良いのか!?えらく船が傾いちまうんだが…」
「畳んだらだめだ…海流に流される」
「騎士!!帆下駄が折れないように反対側からロープで引っ張れ!!」
「ええええ!!?」
「帆先が海に浸かったら一気にバランス崩すんだ…あんま傾き過ぎると帆が先に浸かっちまう」
「わかったよ…」
「命綱つけてりゃお前なら行ける!!」
「罠魔法!」シュルリと植物のツタが騎士を掴まえた
「おおおお!やるじゃねぇか」
「ツタを伝って行って~なんてね~ウフフ」
「結局僕がやらないと…」
「俺はお前の反対側で調整する役だ…まぁ2人で何とかするぞ」
「じゃぁ先に出るね」
「おう!!俺は反対側だ…海に落ちんな?」
またまた数日後
ビュゥゥゥゥ
「何日この風が続くんだ?」
「あと2~3日で着くはずだ」
「ねぇ!!大変!!商人の具合が悪いの」
「なにぃ!!ここにきてまた心臓か…」
「薬は持ってきてないの~?」
「商人はもう全部飲んだのか?」
「え!?」
「チッ!!アイツ今まで薬でごまかしていやがったな?」
「無理してたんだ」
「今回ばっかりは商人の命は無いかもしれん…休息出来る場所が無ぇ」
「え~~~困るぅ~」
居室のベッド
「ねぇ大丈夫~?」
「へ、平気さ…少し横になれば…」
「どうして欲しい~?」
「ト、トランプでもやろうか」
ドタドタと騎士が走り込んで来た
「大変だあぁぁぁ!!幽霊船が向かって来るうぅ!!」
「距離は?」
「正面!!もう直ぐニアミスする!!早く来て!!」
「ハハ休んでいられないねぇ…」
「起きても平気なの~?」
「平気さ…ハハ」
「ほら肩を貸してあげる…本当は騎士専用なんだけど特別だからね」
「わるいね…」
更新日:2023-03-21 06:20:36