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商船3日目
「…という事だよ」
「じゃぁ今まで運んだ物を組み立てたとすると?」
「始まりの国は巨大な拘束具、終わりの国は大砲、機械の国は恐らくロボット」
「戦争の為…かな?魔王軍との」
「それが少し変なんだ…終わりの国は魔王軍と戦争中と言われているけど」
「けど?」
「それを見たという人が極端に少ない…というか居ない」
「勇者達が食い止めているとか?」
「その勇者達も帰ってきた人が居ない…おかしいと思わないかい?」
「確かに…」
「だから僕は本当はどうなのか知りたいんだ」
「魔王城に行けば分かる…か」
「でもその前に知りたいのがドラゴンの事だよ。確かにドラゴンは終わりの国へ送られてる」
「謎ばかりだね」
「同じ様に捕えられたエルフ達もどうなってるのかが分からない」
「エルフ達は始まりの国に送られてるんだっけ?」
「全部を把握してる訳じゃないけど…多分そうだと思う」
「ねぇねぇ!!船の下に何か居る~~!!」
「なぬ!?」
「え!?何だろう…」
「おいおいおいおいおい…くそデカイ影が下に居るぞ!!」
「クラーケン!!これはまずいかも…」
「俺ぁ気球の準備をしてくる!!」
「慌てんでもよい…エルフの娘が落ちついておる」
「海賊船は良くクラーケンに襲われてるって…もしかして…」
「船の下を行ったり来たりしてる~~」
「この船を襲う気は…無い…のか?」
「魔女の言う通り少し様子を見よう」
確かに…感覚の鋭いエルフの娘は落ち着いてる
「ふぅぅぅ去っていった…これはやっぱり…」…商人はブツブツ独り言を始めた
「あ~また始まった~ブツブツた~いむ!ウフフ」
「まぁ何も無くてよかったな…ヒヤッとしたぜ」
「エルフの娘すごいな…クラーケンの心も読めるのかい?」
「……」…ソッポを向いている
「エルフの娘だけでは無くクラーケンもエルフの心を読んでると思うがのぅ」
「そうか!!だから始まりの国は自国の船じゃなく海賊船で運搬しているんだ!!」
「商人!うるさいから向こうで考え事してくれ!」
「わ、わかった。すこし考えてくる」
「ハハ…なんかいつもの雰囲気だねアハハ」
夜
「エルフの娘や…また黄昏ておるのか?…今日は満月が綺麗じゃのぅ」
「慈悲の祈りは心を癒す力じゃ。満月に祈るのもよかろう」
「祈りは魔法にも通じておる。そなたにも魔法の才はあるはずじゃ」
「まだエルフにしては若いじゃろうが、癒しの祈りくらいは出きるじゃろうて」
「主は心に傷を負ってしまったじゃろうが…主を心配し想う者も居るのじゃぞ?」
「主なら既に分かって居ると思うが…どうか心が癒えると良いのぅ」
心を洗ってくれるかのような波の音が
優しく船を包んで居た…
ザザー ザザー
「…という事だよ」
「じゃぁ今まで運んだ物を組み立てたとすると?」
「始まりの国は巨大な拘束具、終わりの国は大砲、機械の国は恐らくロボット」
「戦争の為…かな?魔王軍との」
「それが少し変なんだ…終わりの国は魔王軍と戦争中と言われているけど」
「けど?」
「それを見たという人が極端に少ない…というか居ない」
「勇者達が食い止めているとか?」
「その勇者達も帰ってきた人が居ない…おかしいと思わないかい?」
「確かに…」
「だから僕は本当はどうなのか知りたいんだ」
「魔王城に行けば分かる…か」
「でもその前に知りたいのがドラゴンの事だよ。確かにドラゴンは終わりの国へ送られてる」
「謎ばかりだね」
「同じ様に捕えられたエルフ達もどうなってるのかが分からない」
「エルフ達は始まりの国に送られてるんだっけ?」
「全部を把握してる訳じゃないけど…多分そうだと思う」
「ねぇねぇ!!船の下に何か居る~~!!」
「なぬ!?」
「え!?何だろう…」
「おいおいおいおいおい…くそデカイ影が下に居るぞ!!」
「クラーケン!!これはまずいかも…」
「俺ぁ気球の準備をしてくる!!」
「慌てんでもよい…エルフの娘が落ちついておる」
「海賊船は良くクラーケンに襲われてるって…もしかして…」
「船の下を行ったり来たりしてる~~」
「この船を襲う気は…無い…のか?」
「魔女の言う通り少し様子を見よう」
確かに…感覚の鋭いエルフの娘は落ち着いてる
「ふぅぅぅ去っていった…これはやっぱり…」…商人はブツブツ独り言を始めた
「あ~また始まった~ブツブツた~いむ!ウフフ」
「まぁ何も無くてよかったな…ヒヤッとしたぜ」
「エルフの娘すごいな…クラーケンの心も読めるのかい?」
「……」…ソッポを向いている
「エルフの娘だけでは無くクラーケンもエルフの心を読んでると思うがのぅ」
「そうか!!だから始まりの国は自国の船じゃなく海賊船で運搬しているんだ!!」
「商人!うるさいから向こうで考え事してくれ!」
「わ、わかった。すこし考えてくる」
「ハハ…なんかいつもの雰囲気だねアハハ」
夜
「エルフの娘や…また黄昏ておるのか?…今日は満月が綺麗じゃのぅ」
「慈悲の祈りは心を癒す力じゃ。満月に祈るのもよかろう」
「祈りは魔法にも通じておる。そなたにも魔法の才はあるはずじゃ」
「まだエルフにしては若いじゃろうが、癒しの祈りくらいは出きるじゃろうて」
「主は心に傷を負ってしまったじゃろうが…主を心配し想う者も居るのじゃぞ?」
「主なら既に分かって居ると思うが…どうか心が癒えると良いのぅ」
心を洗ってくれるかのような波の音が
優しく船を包んで居た…
ザザー ザザー
更新日:2023-03-19 07:09:01