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5.中立の国
中立の国
巨大な港を持つその国は海の向こう側の文化と交流する玄関口だった
多くの商船が停泊し…その中には海賊船も含まれる
陸側からも魔物を寄せ付けない様に城塞となっており
その中に暮らす人々は安全に暮らす事が出来た
「おい!見えてきたぞ」
「潮の香りがする」
「そうだな…あそこは陸と海の貿易の中心だ…食事も美味いぞ?」
「おぉ!それは僧侶も喜ぶ」
「まずは商人ギルドで荷物を降ろさないとな」
「例の荷物は?」
「アレは俺が後で直接輸送船まで持っていく。お前達は先に宿屋で休め」
「ふかふかのベットで久しぶりにゆっくり横になりたいよ」
「まぁそうも言ってられんがな…海賊船が停船してればすぐに仕事だ」
「海賊船も港に停船するんだ」
「中立の国では一切の戦闘を禁じられてるから入港できる」
「じゃぁ割と安全か」
「表向きはな?」
「どういう事?」
「裏では謀略の嵐だエルフ、ドラゴン、トロールの密売、裏切り、暗殺何でも有りだ」
「トロールまで密売を…」
「だが魔物達を捕まえて何をやっているのかは分かっていない」
「そんなこと今まで知らなかった」
「商人はその秘密を探ろうとしている…他言するなよ?」
「分かってる」
商人ギルド
「商隊に加わった傭兵はご苦労!!日が暮れる前に給金を貰って解散してくれ!!」
「わ~いお小遣い貰った~ウフフ」
「意外と良い儲けになるね」
「お疲れ様!無事に荷物運び終えてホッとしたよ。今日は宿屋でゆっくり休むと良いよ」
「そうさせてもらう」
「僕はこれから情報収集さ。動きがあったら連絡する」
「分かった」
「今の選ばれた勇者の行方も情報集めて見る」
「わらわも連れて行って貰えんか?愛しき人を思うと休んではおれんのじゃ」
「それは僕もありがたい。護衛にもなるしね」
「じゃぁ…宿屋で待ってるよ」
宿屋
「あ~~~~疲れた~~~~」
「ずっと馬車に揺られているのも苦痛だね」
「騎士と2人で居るのもすごく久しぶりな感じ~ウフフ」
「そうだったね…今日はゆっくり休もう」
「わたしね~商隊にいる間ずっと考えてた事があるの~」
「なんだい?」
「この世界はね、元の世界の4~5年前?でしょ?」
「実感無いけどね…」
「元の私たちもこの世界にいる筈だから…会ってみたいな~なんてね」
「そうだね…何か変わるのかも知れないね」
「でも何となく会う事も出来ないのかなとか…」
「僕は昔自分に会った事は無いから、何をしても会えないのかもしれない」
「うん…そう考えると何かを変える為に会いに行きたくなっちゃう」
「今起こってる事全部が過去の事だったなんて…なんか信じられないな」
「うん」
「僕の目的は魔王を探して倒す事だったけど…見失ってしまいそうだよ」
「本物の勇者も探さないとね」
「だから僧侶にはずっと付いてきて欲しい…見失わないように」
「うん。付いていくよ」
「よし!明日のことは明日考えよう」
「は~い」
窓際で…
「ねぇねぇ何してるの?」
「街の音を聞いてるんだ…あと匂いもね」
「何か聞こえるの?」
「ガヤガヤ騒がしい音…匂いも色々な匂いが混ざっててよく分からないよ」
「わたしも一緒に聴いてて良い?ウフフ」
「良いよ…こっちにおいで」
「音で大体何が有るか分かる?」
「よく分かるよ…でもね騒がしくて風の音とか聞こえなくなるんだ」
「だからエルフは人間の町が嫌いなのかなぁ?」
「そうかもね…ホラあちこちで言い争いの声が聞こえる」
「本当だ~あっちで揉め事…こっちで揉め事」
「エルフは僕達人間よりも耳が良いから揉め事ばかり聞こえるのはウンザリなんじゃないかな?」
「エルフを見習わないとね~」
「そうだね」
巨大な港を持つその国は海の向こう側の文化と交流する玄関口だった
多くの商船が停泊し…その中には海賊船も含まれる
陸側からも魔物を寄せ付けない様に城塞となっており
その中に暮らす人々は安全に暮らす事が出来た
「おい!見えてきたぞ」
「潮の香りがする」
「そうだな…あそこは陸と海の貿易の中心だ…食事も美味いぞ?」
「おぉ!それは僧侶も喜ぶ」
「まずは商人ギルドで荷物を降ろさないとな」
「例の荷物は?」
「アレは俺が後で直接輸送船まで持っていく。お前達は先に宿屋で休め」
「ふかふかのベットで久しぶりにゆっくり横になりたいよ」
「まぁそうも言ってられんがな…海賊船が停船してればすぐに仕事だ」
「海賊船も港に停船するんだ」
「中立の国では一切の戦闘を禁じられてるから入港できる」
「じゃぁ割と安全か」
「表向きはな?」
「どういう事?」
「裏では謀略の嵐だエルフ、ドラゴン、トロールの密売、裏切り、暗殺何でも有りだ」
「トロールまで密売を…」
「だが魔物達を捕まえて何をやっているのかは分かっていない」
「そんなこと今まで知らなかった」
「商人はその秘密を探ろうとしている…他言するなよ?」
「分かってる」
商人ギルド
「商隊に加わった傭兵はご苦労!!日が暮れる前に給金を貰って解散してくれ!!」
「わ~いお小遣い貰った~ウフフ」
「意外と良い儲けになるね」
「お疲れ様!無事に荷物運び終えてホッとしたよ。今日は宿屋でゆっくり休むと良いよ」
「そうさせてもらう」
「僕はこれから情報収集さ。動きがあったら連絡する」
「分かった」
「今の選ばれた勇者の行方も情報集めて見る」
「わらわも連れて行って貰えんか?愛しき人を思うと休んではおれんのじゃ」
「それは僕もありがたい。護衛にもなるしね」
「じゃぁ…宿屋で待ってるよ」
宿屋
「あ~~~~疲れた~~~~」
「ずっと馬車に揺られているのも苦痛だね」
「騎士と2人で居るのもすごく久しぶりな感じ~ウフフ」
「そうだったね…今日はゆっくり休もう」
「わたしね~商隊にいる間ずっと考えてた事があるの~」
「なんだい?」
「この世界はね、元の世界の4~5年前?でしょ?」
「実感無いけどね…」
「元の私たちもこの世界にいる筈だから…会ってみたいな~なんてね」
「そうだね…何か変わるのかも知れないね」
「でも何となく会う事も出来ないのかなとか…」
「僕は昔自分に会った事は無いから、何をしても会えないのかもしれない」
「うん…そう考えると何かを変える為に会いに行きたくなっちゃう」
「今起こってる事全部が過去の事だったなんて…なんか信じられないな」
「うん」
「僕の目的は魔王を探して倒す事だったけど…見失ってしまいそうだよ」
「本物の勇者も探さないとね」
「だから僧侶にはずっと付いてきて欲しい…見失わないように」
「うん。付いていくよ」
「よし!明日のことは明日考えよう」
「は~い」
窓際で…
「ねぇねぇ何してるの?」
「街の音を聞いてるんだ…あと匂いもね」
「何か聞こえるの?」
「ガヤガヤ騒がしい音…匂いも色々な匂いが混ざっててよく分からないよ」
「わたしも一緒に聴いてて良い?ウフフ」
「良いよ…こっちにおいで」
「音で大体何が有るか分かる?」
「よく分かるよ…でもね騒がしくて風の音とか聞こえなくなるんだ」
「だからエルフは人間の町が嫌いなのかなぁ?」
「そうかもね…ホラあちこちで言い争いの声が聞こえる」
「本当だ~あっちで揉め事…こっちで揉め事」
「エルフは僕達人間よりも耳が良いから揉め事ばかり聞こえるのはウンザリなんじゃないかな?」
「エルフを見習わないとね~」
「そうだね」
更新日:2023-03-19 06:51:06