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2023.04

04.01 バディ・ウィズ・ノーバディ

 書きたいSFものの設定イメージを、メモ程度に書いておこうと思う。

 舞台はお決まりの未来。人間という存在が解析され、遺伝子等も自由に組み替えることができる時代。そうして生殖さえも、性交渉がなくとも完全に成立するようになった時代。
 それに伴い、旧来の恋人関係は、いわゆる恋愛関係にあたる「精神的パートナー」、いわゆる肉体関係にあたる「肉体的パートナー」、そして遺伝子的に相性のいい、子供をもうけるための「生殖パートナー」の三つに分化されている。生殖パートナーは遺伝子の相性により自動でマッチングされ、互いに顔を合わせる必要もなく、抽出したそれぞれの遺伝子によって子供をもうける。多少の制限はあれど、自分たちでパートナーとなることを志望することもでき、同性パートナーも可能。
 生命発生管理センター(仮)で誕生した子供は、遺伝子的な親のもとへは行かず、保育施設を経由して、教育施設(?)内で子供だけの共同生活を送ることになる。親子で顔を合わせるかについては当人たちの意思により決定されるため、必ずしも親子が会うわけではない。
 子供たちの共同生活では、一人に一台、管理AIシステム『Buddie-S(仮、なんかの略語?)』、通称バディがつけられる。バディは浮遊ユニット、あるいはアクセサリ的に身につけるユニットとして各自が所有する。見た目はなんか、丸っこくてカメラが一つついている、目玉っぽい感じ。バディは会話等のコミュニケーションが可能で、担当する子供の言動からその性質を学習し、よりよいパートナー(友人)になり、子供たちを健全に成長させ導くことができるよう設計されている。そのため、性格(?)はバディごとに様々。
 加えて、バディは子供の様子を記録し、逸脱した行動がないよう監視する役目を持っている。これにより反社会的な存在が生まれないよう管理されている。一応プライバシーの保護として、バディに命じて「目を閉じさせる」ことは可能。ただしあくまで監視記録に閲覧制限を加えることまでしかできず、緊急時には目を閉じさせた間の記録も閲覧することができる。なので、バディに目を閉じさせて何か悪いことをしてもバレる。あくまで「個人的な時間」を過ごすための処置。
 バディは子供時代だけでなく、死ぬまでそばにいる。そのため、死ぬまで監視されながら暮らすことになる。大概の人間がそれを当たり前に思い、慣れ親しんでいるものの、一部はそれをよしとしない。ので、バディを常に目を閉じた状態にしていたりもする。特に何事も起こさなければそれでもいいし、何事か起こしたところで結局は監視されているので意味はない。あと、目を閉じている間はバディとのコミュニケーションはできないため、ほとんどの人はバディとコミュニケーションをとるために、バディの目を閉じさせるのは最小限にしている。人口が減っていて人とコミュニケーションを取る機会も減っており、バディがいないと話し相手がいなくなる。ので、バディを起こさざるを得ない。
 こんな環境を気に病んだ人間は、バディの目を盗んで、非合法で出回っている「精神的な死」をもたらす薬物を摂取する。これを摂取すると、徐々に精神が退廃していき、やがて自我がなくなって何も考えなくなる。それをバディに悟られないよう、表面上の振る舞いは以前のまま、考えなくても行えるようになっている。要するに、薬物を摂取していると、以前の行動や癖などを、状況に応じて繰り返すだけになっていく。表情なども失われない。感情だけが消えていく。

 舞台は少年たちが過ごす、とある共同生活施設。例の薬物がひそかに出回っており、ちょくちょく「精神のない」少年がいる。
 古い時代の資料(本などを含む)が好きな少年(カラス)は、同じ施設で過ごす少年(キジ)が好き。思い切って精神的パートナーとしての好意を伝えるも、キジには冷たくあしらわれてしまう。挙句、肉体的パートナーとして都合よく扱われる。
 カラスは、古い時代では精神的パートナーも肉体的パートナーも同じ、と自分に言い聞かせて関係を正当化。キジはキジで、本当はカラスと精神的なパートナーになりたいけれど、カラスを苦しめてやりたいという歪んだ愛情ゆえに、カラスの複雑な感情を察していながら肉体的な関係を続ける。
 そんな二人をまた別の少年(ハト)が見ている。ハトはバディシステムを悪用(ハッキング?)して、他の少年たちの様子を盗み見ている。キジに好意を持つハトは、キジの本心に気がつかずに苦悩するカラスをそそのかして、精神的に殺してやろうと目論む。

 ・・・後半は、昔書いた『帳の向こう』の焼き直しです。名前は全員仮。薬物云々については、『明日はきっと哲学ゾンビ』の焼き直し。こっちの子たちも再登場予定。
 まあどうせ書けないんだろうけどね!

更新日:2023-04-01 20:44:52

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