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宇宙の図書館

パドラスは宇宙の伝達方法についての書物を読んでいた。
忘れている知識をいち早く思い出す必要があるからだった。

“プロファンドか。
「プロファンドから情報を取ってくるには特別な条件が必要である。
その条件に合わない場合でも、間接的に情報を入手することは可能」
なんかよく解んないな。
そうだ、専門家のカぺルに聞いてみよう”
パドラスがカぺルの部屋へ訪ねてゆくと、彼は最新伝達装置アプリのカタログを見ているところだった。

“やあ、パドラス、新製品があとからあとから出てくるので、ついてゆくのが大変だよ”
“そうだね、最近は新技術の発達が超スピードで進んでいるからね。
その先端にいる君はいつも注意を向けていなければならないから、休む暇がないね”

“でも君が来てくれたからいいチャンスだ。
全部スィッチオフして、一息入れよう。
こんなとき地球では必ずコーヒーを飲んだものだね”
“いいね、コーヒーブレイクだ。
僕に任せてくれ。
最近僕はやり方をマスターしたんだよ”

パドラスは二つのコーヒーカップを頭に描いて、そこにポットからコーヒーを注ぎ入れた。
“君はたしか砂糖ひと匙とミルクだったよね”
とカぺルのカップに砂糖とミルクを入れると、彼に手渡した。
“よく僕の好みを覚えていたね。あの頃が懐かしいな”
二人は湯気の出ているコーヒーを飲んで、ゆっくりとくつろいだ。

“君に質問があってきたんだけれど、いいかな?”
“うん、いいよ。なんでも聞いて”
“プロファンドのことなんだけれどね。
あれはいったいどういうものなの?”
“そうだね、ひとことで言うと、宇宙の全ての出来事や全ての生命体のデータを保存している、宇宙の図書館のようなものだよ”
“そこへ行っていろいろと知りたいことを調べるわけ?”
“いや、行って調べるんじゃないんだけれど、そこへアクセスするんだよ。
そうするとデーターが送られてくるんだ”
“誰でもそのデーターは手に入れられるの?”
“その答えは、イエスとノーだよ”
“は~、それじゃ解らないな。
もっとちゃんと説明してくれよ”

更新日:2023-03-10 13:05:32

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